中田翔が日本ハムの新キャプテンに就任
2016年の大逆転優勝&日本一から一転、昨季は5位に沈んだ日本ハム。屈辱をバネに巻き返しを期す2018年、新たに主将に任命されたのが中田翔だ。
今季は苦しんだチームと同様、ふがいない成績に終わってしまった中田。まだまだ荒っぽい一面を見せたりするところもある28歳であるが、そんな男にチームリーダーとしての自覚を促すことで、個人としてもチームとしてもレベルアップを目指そうというのが大きな狙いとなっている。
ユニフォームにキャプテンマークをつけるチームも増えてきた近年。リーダーシップや人柄が求められるのはもちろんのこと、やはり中心選手としてその成績にも注目が集まる。
今回はそんな“キャプテン”に注目。各球団の主将は一体どんな成績でチームを牽引してきたのか。以下にまとめた。
【12球団・主将の成績】
▼ パ・リーグ
ソ:内川聖一 =73試 率.297(266-79) 本12 点50
西:浅村栄斗 =143試 率.291(574-167) 本19 点99
楽:嶋 基宏 =112試 率.199(281-56) 本3 点28
オ:主将制度なし
日:大野奨太 =83試 率.221(154-34) 本3 点13
ロ:鈴木大地 =143試 率.260(508-132) 本11 点52
▼ セ・リーグ
広:主将制度なし
神:福留孝介 =127試 率.263(441-116) 本18 点79
De:筒香嘉智 =139試 率.284(503-143) 本28 点94
巨:坂本勇人 =142試 率.291(539-157) 本15 点61
中:主将制度なし
ヤ:主将制度なし
チームを引っ張る姿勢や勝負強さにも注目
阪神は40歳の大台に乗った福留孝介が、球団史上最年長でチームキャプテンに就任。昨季は阪神移籍後最多となる79打点を記録したほか、4月21日の巨人戦以降は自身が本塁打を放った試合で12連勝という活躍。DeNAとのCSファーストステージ第1戦でも決勝本塁打を放つなど、まさにチームを引っ張る頼もしい主将としての姿を見せた。
DeNAの主砲・筒香嘉智は、開幕前に開催されたWBCの疲労もあってか3・4月に放った本塁打はわずか1本だけ。開幕当初は精彩を欠いたものの、シーズンが終盤に向かうにつれて徐々に調子を上げて行き、終わってみれば2014年・2015年を上回る28本塁打をマーク。94打点はチームメートのホセ・ロペスが挙げた105打点に次ぐリーグ2位の成績で、チームの2年連続Aクラス入りに大きく貢献した。
パ・リーグに目を向けると、ソフトバンクの内川聖一はやや苦しいシーズンに。ケガにより出場試合数は73試合にとどまり、50打点というのも直近10年における自己ワースト記録だった。しかし、シーズン前半は主砲として申し分ない活躍でチームを支え、DeNAとの日本シリーズ第6戦では9回一死の場面で相手クローザー・山﨑康晃から起死回生の同点ソロを放つなど、随所でさすがの存在感を発揮している。
西武では浅村栄斗がキャプテンに就任。当時まだ26歳と若く、キャプテン向きではないのではないかという声も挙がっていたが、「新しい風が必要」とした辻発彦監督の狙いは見事に的中。リーグ2位の99打点を稼ぐなど、主軸として年間を通して活躍。チームを4年ぶりのAクラスへと押し上げた。
今オフは“チームキャプテン”ではないものの、広島の一岡竜司が『ブルペンキャプテン』に就任。巨人は投手キャプテンにスコット・マシソンを指名している。
果たして、2018年のキャプテンたちはどんな働きを見せてくれるのか。数字だけでなく、チームを引っ張る姿勢、ここぞという場面での勝負強さにも注目していきたい。
文=清家茂樹(せいけ・しげき)