コラム

シーズン成績と連動?日本人メジャーリーガー“復帰元年”のオープン戦

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上原浩治(C)KYODO NEWS IMAGES

青木・上原ともに順調な仕上がり


 3月25日をもって、オープン戦の全日程が終了。いよいよ30日には、新シーズンの幕が開ける。

 期待のルーキーや新外国人選手といった新戦力に注目が集まるオープン戦ではあるが、今年もっとも注目を集めたのは“戻ってきた男たち”だろう。メジャーから帰ってきた青木宣親(ヤクルト)、上原浩治(巨人)の2人。ともにメジャー移籍前に所属していた古巣に戻り、ファンの前にその姿を現した。

 2月初旬にチームへ合流した青木は、オープン戦で12試合の出場。1番や2番だけでなく4番にも入るなど、様々な打順で試されながら打率.290とまずまずの結果を残した。

 メジャーでも毎年のようにチームを変えながらも安定した成績を残し、通算785試合に出場して打率.285と奮闘。全員が健康に揃えばリーグ屈指の破壊力を誇る燕打線だけに、青木の加入が他球団に与える脅威は大きい。


 また、オープン戦開幕後に電撃復帰した上原はまだ調整の段階。それでも3試合を投げて無失点と、さすがの投球を見せている。

復帰初戦となった試合はオープン戦にも関わらず4万人を超える観衆を集めるなど、大きな期待を受けるかつてのエース。今度は沢村拓一、スコット・マシソン、アルキメデス・カミネロらとともにブルペンを支えることになりそうだ。


 両軍とも昨季はBクラスに沈んだこともあり、2人には起爆剤としての働きにも期待がかかる。精神的支柱としての役割はもちろんのこと、戦力としてもカギを握る男たち。今回は過去のメジャー帰り選手の1年目を振り返り、オープン戦でどんな成績を残していたのかをまとめてみた。


いきなりエース級の働き


 昨季は村田透(日本ハム)と川崎宗則(前ソフトバンク)が日本球界に復帰した。

 村田は巨人を戦力外となってからアメリカに渡り、厳しいマイナーでの争いから這い上がってメジャーに昇格したという苦労人。日本球界復帰も大きなサプライズだったが、オープン戦では3試合の登板で防御率2.70と好投。シーズンでは先発・中継ぎで15試合に登板し、NPB初勝利を含む1勝2敗、防御率2.77の成績を残している。

 一方の川崎は、シーズン開幕後の合流だったこともあってオープン戦には出場せず。故障もあって42試合の出場に留まり、先日ソフトバンクから退団することが発表された。


 その前年、2016年は和田毅(ソフトバンク)が帰ってきた。

 オープン戦では3試合で防御率0.00と圧巻の投球を見せると、シーズンでも15勝をマークしていきなり最多勝、最高勝率のタイトルを獲得。復帰初年度からエース級の働きでチームを支えた。


対照的だった2015年組


 2015年は、“男気復帰”が話題になった黒田博樹が広島に復帰した。

 メジャーで大型契約を提示されながら古巣に戻ってきた右腕は、オープン戦で3試合に登板して防御率1.04と好投。シーズンでも11勝(8敗)をマークするさすがの投球を見せている。

 また、黒田とともに大きな話題を集めたのがソフトバンクに入団した松坂大輔。オープン戦こそ3試合に登板して1勝1敗、防御率3.75とまずまずの成績を残すも、シーズンでは故障に苦しみ一軍登板なし。結局ソフトバンクでは3年間で一軍登板は1試のみ。昨オフ自由契約となり、中日にテスト入団した。

 野手では、田中賢介が古巣・日本ハムに復帰。オープン戦から打率3割を超える活躍を見せると、シーズンでもレギュラーとして奮闘。ベストナインにも選出されるなど、さすがの活躍を見せた。


オープン戦の活躍がシーズンと連動?


 2014年は3人の投手が日本球界に復帰した。

 岡島秀樹はソフトバンクへ、高橋尚成はDeNAへと入団し、ともにオープン戦でも好投。岡島は中継ぎの柱として44試合に登板するなど活躍を見せたが、高橋は0勝6敗と未勝利に終わり、期待に応えることができなかった。

 なお、もうひとりの復帰組である建山義紀は、シーズン中の帰国だったためにオープン戦には出場していない。


 そして、近年のなかで最も多くの選手が日本に帰ってきたのが2013年。投手では斎藤隆が楽天、五十嵐亮太がソフトバンクに入団。斎藤は故障もあってオープン戦での登板はなかったものの、シーズンでは中継ぎとして30試合に登板。球団初の優勝・日本一に貢献した。五十嵐もオープン戦からシーズンまで安定した成績を残し、ブルペンを支えている。

 野手では福留孝介と西岡剛がともに阪神へ入団。西岡はオープン戦から打率4割を超える好調ぶりを見せ、シーズンでも打率.290とまずまずの活躍。しかし、福留は故障にも苦しみ、打率.198と結果を出すことができなかった。


 こうして過去5年を振り返ってみても、オープン戦で活躍を見せた選手はそのままシーズンでも活躍できる傾向にあると言えそうだ。青木も上原もともに好成績を収めているだけに、期待が高まる。

 Bクラスからの逆襲へ。頼もしい男が帰ってきた東京の2チームに注目だ。


【日本人メジャーリーガーの成績】
※直近5年間

▼ 2018年
・青木宣親(ヤクルト)
オープン:12試 率.290 本0 点2

・上原浩治(巨人)
オープン:3試 1勝0敗 防0.00


▼ 2017年
・川崎宗則(ソフトバンク)
オープン:出場なし
シーズン:42試 率.241 本0 点4

・村田 透(日本ハム)
オープン:3試 1勝1敗 防2.70
シーズン:15試 1勝2敗 防2.77


▼ 2016年
・和田 毅(ソフトバンク)
オープン:3試 1勝0敗 防0.00
シーズン:24試 15勝5敗 防3.04


▼ 2015年
・黒田博樹(広島)
オープン:3試 1勝0敗 防1.04
シーズン:26試 11勝8敗 防2.55

・松坂大輔(ソフトバンク)
オープン:3試 1勝1敗 防3.75
シーズン:一軍登板なし

・田中賢介(日本ハム)
オープン:12試 率.311 本0 点6
シーズン:134試 率.284 本4 点66


▼ 2014年
・岡島秀樹(ソフトバンク)
オープン:7試 0勝0敗 防2.25
シーズン:44試 4勝4敗27H 防2.11

・尚成(DeNA)
オープン:3試 2勝0敗 防2.25
シーズン:10試 0勝6敗 防5.29

・建山義紀(阪神)
オープン:出場なし
シーズン:8試 0勝0敗 防3.68


▼ 2013年
・福留孝介(阪神)
オープン:16試 率.233 本1 点8
シーズン:63試 率.198 本6 点31

・西岡 剛(阪神)
オープン:13試 率.462 本0 点4
シーズン:122試 率.290 本4 点44

・五十嵐亮太(ソフトバンク)
オープン:9試 1勝0敗1S 防1.00
シーズン:51試 3勝3敗12S・11H 防2.53

・斎藤 隆(楽天)
オープン:登板なし
シーズン:30試 3勝0敗4S・4H 防2.36


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