広岡大志が奮闘中
プロ野球が開幕し、各チームが10試合を消化。好スタートを切った選手もいれば、なかなかリズムに乗り切れない選手もいるなか、面白い活躍を見せているのがヤクルトの広岡大志だ。
2015年のドラフト2位で智弁学園高からヤクルトに入団。高卒ながら1年目に一軍デビューを果たすと、初スタメンとなったDeNA戦で、その日が現役最後の登板となった“ハマの番長”から豪快な一発。華々しいデビューを飾った。
昨季は大きな期待を受けながら、一軍ではコンスタントに結果を残すことができず。結局は11試合の出場で打率.250に終わった。しかし、今年は新たにチームに加わった宮本慎也ヘッドコーチの英才教育の甲斐もあって開幕から全試合にスタメン出場。打率こそ.243も、5打点を挙げるなど奮闘を見せている。
実は今年も開幕からなかなか調子が上がらなかったが、宮本コーチのゲキを受けた直後の4月7日の巨人戦で5打数5安打、2打点という大暴れ。復調の兆しを見せた。
まだ高卒3年目、とは言っても、今やチームの顔となっている山田哲人は高卒3年目に頭角を現した。もがきながら前に進む日々ではあるが、怖いもの知らずで突き進む若い選手はキッカケを掴んだ時の爆発力が凄まじい。広岡の飛躍にも期待がかかる。
結果が欲しいオコエ・平沢のドラフト1位組
この広岡をはじめ、2015年の高卒プロ入り組には楽しみな選手が多い。中でも今季期待を集めているのが、ドラフト1位で指名されたオコエ瑠偉(楽天)と平沢大河(ロッテ)のふたりだ。
オコエは打撃不振もあって開幕一軍メンバーから漏れたものの、2カード目に早くも昇格を果たすと、その日の試合で本塁打をマーク。まさに“一発回答”で首脳陣にアピールした。
もともとその走力と、足を活かした守備には定評があった。粗さの残る打撃にもう少し安定感が出てくれば、レギュラー定着も遠くない。開幕11試合で3勝とつまずいたチームの起爆剤となれるだろうか。
一方の平沢はオープン戦から好調でアピールを続けるも、即戦力ルーキー・藤岡裕大との競争に敗れて開幕スタメン入りはならず。代打や代走での出場がメインとなっている。
調子は良いのになかなかチャンスは巡ってこないという苦しい環境にいるが、そこを乗り越えなければレギュラー獲りはない。まずは代打で好調な打撃をアピールしたいところだ。
ほかにも平沼翔太(日本ハム)や愛斗(西武)、村林一輝(楽天)といったところがファームで多くの出場機会を与えられており、一軍昇格が待たれる。
山田哲人に限らず、鈴木誠也(広島)も頭角を現し、筒香嘉智(DeNA)も成績こそ奮わなかったが、108試合に出場して現在の礎を築いた“高卒3年目”。日本を代表する打者となった彼らに続くことができるか。“高卒3年目”選手の奮闘に注目だ。