畠山、丸ら主力選手が一軍へ昇格
29日に開幕したプロ野球のセ・パ交流戦。ペナントの行方をも左右する重要な戦いを前に、故障で戦列を離れていた主力選手たちが続々と一軍に戻ってきた。
たとえば、ヤクルトの畠山和洋がその一人。2015年の打点王も、ここ2年は故障で出場機会が激減。今季は開幕一軍を勝ち取って復活に期待がかかっていたが、下半身の張りで4月8日には登録抹消となってしまう。5月24日に一軍復帰してからは、25日のDeNA戦で本塁打を放つなど復調ぶりをアピール。新たな打線のアクセントとして期待がかかる。
さらに畠山が一軍復帰をした翌日には、広島に丸佳浩、巨人に陽岱鋼が帰ってきた。丸はぶっつけでの昇格のためか未だ代打での出場が続いており、陽岱鋼も途中からの出場が続いている。互いにまだ本調子ではないのかもしれないが、頼れる男の帰還に士気は高まっていることだろう。
復帰間近の開幕投手たち
また、今後の交流戦期間中に復帰が期待される選手たちもまだまだいる。
パ・リーグ首位を走る西武では、エース・菊池雄星の復帰が濃厚だ。交流戦直前に行われた日本ハムとの首位攻防戦は3連敗。ゲーム差「1」まで迫られている中、下降気味のチームに菊池が帰ってくるというのは何よりも心強い。
6月1日・阪神戦での復帰が見込まれており、ローテーション通りいけばその後は巨人、中日と対戦することになる。巨人戦では昨年熾烈な沢村賞争いを演じた菅野智之との投げ合いにも期待がかかっており、両リーグを代表するエース同士の対決は見逃せない。
セ・リーグ首位を走る広島も、野村祐輔の復帰が囁かれている。今季は自身初となる開幕投手を務めるも、ここまで5試合で2勝1敗、防御率5.59と本来の姿とは程遠い数字となっている。
背中の筋挫傷もあって二軍調整となるも、ここまで2試合に登板してともに4回2失点と徐々に調子を取り戻しつつある。交流戦中の復帰なるか、広島ファンの期待も大きい。
そして最後が、ソフトバンクの千賀滉大。本来であれば5月29日の開幕戦で復帰予定だったが、マメが潰れてしまったことで登板を回避。しかし、元々の抹消の原因となった右前腕部に影響が出たわけではないということで、復帰はそう遠くないだろう。ケガ人続出で苦しいチームに希望をもたらすことができるだろうか。
一時は広島と西武が抜け出しかけるも、徐々に混戦ムードになってきた2018年のペナントレース。交流戦で弾みをつけて上位争いに名乗りを挙げるのはどのチームか…。起爆剤となりそうな“帰ってくる男たち”に注目だ。