コラム

ビシエドの猛打で注目…「月間安打記録」メジャーでは?

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中日・ビシエド (C)Kyodo News

脚光を浴びた「月間安打数」


 シーズン開幕から5カ月が経ち、勝負の9月戦線に突入したプロ野球。8月終盤の戦いで特に注目を集めたのが、「月間安打数」の記録だった。

 中日のダヤン・ビシエドが月間47本の安打を記録。これは2013年に村田修一(当時巨人)が記録した「46安打」を上回り、セ・リーグの新記録である。1996年の8月にイチロー(当時オリックス)が記録した日本記録の「48安打」にはあと1本届かなかったものの、リーグ最下位に沈むチームの中で輝きを放った。


 ビシエドの奮闘によって脚光を浴びた「月間安打」の記録。“日本レコード”との比較が連日取り上げられたなか、では“世界記録”はどうなっているのだろうか。今回はメジャーリーグの「月間安打」にスポットを当て、記録が入手可能な1908年以降の月間安打数をランキングにしてみた。


【メジャー月間安打数ランキング】 ※1908年以降
1位 67安打 タイ・カッブ(1912年7月)
1位 67安打 タイ・カッブ(1922年7月)
1位 67安打 トリス・スピーカー(1923年7月)
4位 64安打 パイ・トレイナー(1928年8月)
5位 63安打 ボブ・ジョンソン(1938年8月)
5位 63安打 ジー・ウオーカー(1936年8月)
7位 61安打 チャック・クライン(1930年7月)
7位 61安打 ヘイニー・マニュシュ(1932年7月)
7位 61安打 ロジャーズ・ホーンズビー(1923年7月)
10位 60安打 トリス・スピーカー(1925年7月)…他4名


 ランキング上位には同じ名前も多数・タイ・カッブやトリス・スピーカー、ロジャーズ・ホーンズビーといった伝説の名選手たちが名を連ねた。

 ほとんどが100年近く前に活躍していた選手たちであり、達成した月を見るとわかるが、当時は7~8月の夏場に多くの試合をダブルヘッダーなどでこなしていたと推測できる。

 日本記録を持つイチローも、メジャーでの月間安打数ではトップ10にすら入っていない。ただし、イチローがメジャーに挑戦した2001年以降を見てみると、イチローの安打製造機ぶりが垣間見える。


月間50安打以上を4回も!


【メジャー月間安打数ランキング】 ※2001年以降
1位 56安打 イチロー(2004年8月)
2位 53安打 ショーン・フィギンズ(2007年6月)
3位 51安打 イチロー(2001年8月)
3位 51安打 イチロー(2004年7月)
3位 51安打 アルバート・プホルス(2003年6月)
3位 51安打 メルキー・カブレラ(2012年5月)
3位 51安打 ジェーソン・キプニス(2015年5月)
3位 51安打 ランディ・ウィン(2005年9月)
9位 50安打 イチロー(2004年5月)
9位 50安打 ティム・ベッカム(2017年8月)
9位 50安打 カール・クロフォード(2007年8月)


 2001年以降に限ると、月間50安打以上が記録されたのは合計11回。そのうち実に4回がイチローによるものだった。

 最多は2004年8月にイチローが記録した56安打。シーズン262安打の新記録を打ち立てたあの年だ。イチローは他にも2001年8月と2004年7月に51安打、2004年5月に50安打を放っている。ランキングを見てもわかる通り、2001年以降に月間50安打以上を複数回達成しているのはイチローだけだ。

 イチローが全盛期の頃は、イチローが日米で過去の大記録を掘り起こしてきた。今後は日米の次世代の選手たちがかつてのイチローの大記録を掘り起こしていくのだろう。


文=八木遊(やぎ・ゆう)

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