コラム 2018.11.05. 12:06

石井一久GM主導の新生・楽天がストーブリーグで“台風の目”になる?

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石井一久GMを迎え、再出発の楽天 (C) KYODO NEWS IMAGES

一・二軍合わせて15ポストで変更


 昨季は優勝争いを演じたうえでの3位だったことで、今季は2013年以来5年ぶりの優勝が期待されていた楽天。しかし、開幕から躓くと6月半ばには借金が「20」にまで膨らみ、梨田昌孝監督が辞任。平石洋介監督代行が指揮を執ることとなるも、その後も状況は大きく変わることなく、優勝した西武から29.5ゲーム差離れた最下位に終わっている。

 その楽天が大きく生まれ変わろうとしている。まず、石井一久氏をゼネラルマネージャー(GM)に招聘。NPB、MLB経験している人物としては、初めてGMの職に就いたことになる。その就任挨拶では、「ハプニング的な優勝ではなく、毎年優勝争いができるチームにしたい」とコメント。また、長期的な目線で育成を考えていることも同時に語っている。

 育成にも関する部分で、石井GMはコーチングスタッフの入れ替えにまず手をつけた。9名が新たに加わり、今シーズンからは15のポストで顔ぶれが変わっている。なかでも二軍スタッフは栗原健太打撃コーチ、小山伸一郎投手コーチをのぞいて全員が新しい顔ぶれ(一軍との入れ替え含む)となった。

 チームの土台となる選手を育てるために、二軍スタッフを強化した格好だ。また、平石監督を含め、小谷野栄一(一軍打撃コーチ)、後藤武敏(二軍打撃コーチ)と「松坂世代」が3人いるなど30代が6名と若い人選となっており、全体的に若返った印象だ。


▼ 2019年・楽天コーチングスタッフ
<一軍>
平石洋介(監督)※留任
真喜志康永(ヘッドコーチ)※前育成コーチ
金森栄治(打撃チーフコーチ)※新任
小谷野栄一(打撃コーチ)※新任
伊藤智仁(投手チーフコーチ)※新任
森山良二(投手コーチ)※留任
光山英和(バッテリー兼守備作戦コーチ)※新任
酒井忠晴(内野守備走塁コーチ)※前二軍内野守備走塁コーチ
笘篠誠治(外野守備走塁コーチ)※新任

<二軍>
三木 肇(監督)※新任
後藤武敏(打撃コーチ)※新任
栗原健太(打撃コーチ)※留任
石井 貴(投手コーチ)※新任
小山伸一郎(投手コーチ)※留任
野村克則(バッテリー兼守備作戦コーチ)※新任
塩川達也(内野守備走塁コーチ)※前一軍戦略兼内野コーチ
鉄 平 (外野守備走塁コーチ)※前アカデミーコーチ
高須洋介(育成総合コーチ)※前一軍打撃コーチ
佐藤義則(投手テクニカルコーチ)※前一軍投手コーチ



聖沢ら17名もの選手に戦力外通告


 手をつけたのは首脳陣だけではない。11月4日までの時点でなんと17名もの選手を戦力外とした。なかには育成再契約を結ぶ選手も含まれるとみられているが、2012年の盗塁王でもある聖沢諒や、代打の切り札として活躍した枡田慎太郎といった生え抜きの功労者的存在も含まれている。阪神時代の星野仙一監督が「血の入れ替え」と称し、24人もの選手を放出した2002年を思い起こさせるものだ。

 当時の星野監督は、大量の選手を放出しただけではなく多くの選手も獲得している。そのひとりがFA宣言をした金本知憲だった。広島の主砲だった金本を口説き落とし、チームに迎え入れることに成功。その他にも、伊良部秀輝、下柳剛といった核となる投手も次々に獲得。また、新外国人選手としてはジェフ・ウィリアムスを補強している。

 これらの選手それぞれが力を発揮し、翌2003年の優勝につながったのだ。まさに「血の入れ替え」が成功した好例と言っていいだろう。


 このオフの楽天はまだ大きな補強は行っていない。岩隈久志(前マリナーズ)の復帰も噂されているが、現時点ではドラフトで指名した10名(うち育成2名)と、そして金銭トレードでの獲得が発表された橋本到(前・巨人)のみである。しかし、これで終わることはないだろう。

 ここから星野監督が金本を口説いたたように、FA権の行使が噂される丸佳浩(広島)、浅村栄斗(西武)、西勇輝(オリックス)といった有力選手の獲得に動くことも十分に考えられる。また、大物外国人選手の獲得があってもおかしくない。リーグ優勝を果たした2013年にはキャリア晩年だったとはいえ、大物のアンドリュー・ジョーンズを迎え入れた実績もある。

 最下位からの脱出を目論む楽天は、来シーズンどのようなチームに生まれ変わっていくのだろうか。これからはじまるストーブリーグの台風の目となるかもしれない。



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