コラム

安定の打球速度……打率はいまだ1割台も大谷が見せる進化

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2度目のマルチ安打


 エンゼルスの大谷翔平が現地時間11日(日本時間12日)のオリオールズ戦で先発出場し、5打数2安打と今季2度目の複数安打を記録した。しかし、今季通算は21打数4安打(打率.190)でいまだ打率は2割に届かず、4本の安打も全て単打と、本領発揮には至っていない。

 しかし、その11日のオリオールズ戦での5打席の内容は今後の大谷の活躍を十分予感させるものだった。注目したいのが、この試合で計測された大谷の打球速度。全5打席の打球速度は以下の通りだ。

【11日オリオールズ戦】
▼ 大谷の打席結果と打球速度
第1打席 中直 173キロ
第2打席 左飛 152キロ
第3打席 左安 169キロ
第4打席 左直 171キロ
第5打席 右安 142キロ

 この試合では、両軍合わせて「50」の打球速度が計測されたが、大谷が上位3位までを独占した。この試合では合計3本の本塁打が生まれたが、打球速度という点では大谷がそれらを圧倒していたことになる。

【11日オリオールズvsエンゼルス】
▼ 打球速度ランキング
1位 大谷翔平 1回表 中直 173キロ
2位 大谷翔平 7回表 左直 171キロ
3位 大谷翔平 6回表 左安 169キロ
4位 プホルス 1回表 左本 167キロ
5位 プホルス 6回表 左安 167キロ
11位 Dスミス 1回裏 右本 158キロ
15位 プホルス 4回表 左本 155キロ
16位 大谷翔平 3回表 左飛 152キロ
23位 大谷翔平 9回表 右安 142キロ

 ご覧の通り、大谷はこの試合で安定して高い打球速度を計時していた。しかしこの試合で大谷が記録した1位と2位の打球は、野手の正面を突き、結果的には“凡打”である。現在の大谷が抱えている問題は打球角度にある。この試合で生まれた3本の本塁打は24~27度と本塁打が出易いといわれる好角度だった。一方でこの試合で大谷が記録した角度は、第1打席から順に「17度」「56度」「12度」「15度」「16度」。第2打席のフライを除けば、打球が“上がっていない”ことがわかる。

 打球速度という側面を見れば、大谷は昨季の形に近づいていると言えるだろう。あとは長打(本塁打)が生まれやすい角度の打球が増えてくれば、おのずと打撃成績も上昇カーブを描いていくのではないだろうか。


文=八木遊(やぎ・ゆう)
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