コラム 2019.08.16. 12:00

IT企業が球界参入の波、ふたたび…?【短期連載:真夏のミステリー?】

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ミクシィがヤクルト買収へ向けて動いている…?

短期連載:真夏のミステリー?


 またもや“文春砲”炸裂か…?

 野球界である記事が話題を呼んでいる。8月8日発売の週刊文春が、『IT大手・ミクシィが目論むスワローズ買収5か年計画スッパ抜き!』と報じたからだ。

 記事の内容を要約すれば、今年2月にヤクルト球団と推定4億6千万円でスポンサー契約を結んだミクシィは、近年スポーツ事業にも注力。社内文書には「極秘に球団買収を検討し、5年計画で経営に参画」を目指している……とある。

 すでに同球団の全株を取得した場合の買収額を106億~131億円と試算。さらに、東京五輪後の神宮球場の経営権(現状は明治神宮所有)取得まで視野に入れていると伝えた。


第2回:ミクシィによるヤクルト球団買収説


 ミクシィと言えば、スマホゲームの『モンスターストライク』が爆発的にヒットして、2016年には2000億円超の売り上げを記録。木村弘毅社長は大の野球好きで、かねがね「野球チームが欲しい」と公言していると言う。ちなみに、現在ヤクルトのヘルメットやユニフォームの右胸上に踊る『XFLAG』の宣伝文字。これはミクシィのエンタメ事業ブランドである。


 事の真偽はひとまず置いて、この記事から思い浮かぶキーワードがある。それが「IT企業によるスポーツビジネスへの参入」だ。

 近年、プロ野球の新規加入親会社はソフトバンク・楽天・DeNAといずれも歴史の浅いIT関連の新興企業となっている。それまでの球界では、一部の例外を除いて球団の赤字を親会社が宣伝費として補填。生ぬるい経営が当たり前のようにされてきた。だが、時代を先取りするIT企業はプロ野球というスポーツがビジネスとして利益を生む可能性を追求する。

 その好例がDeNAだろう。横浜の絶好地を本拠地にしながら観客動員も振るわない弱小球団を、地域密着と球場の劇場化などで魅力あるチームに作り上げた。その結果、今ではチケットの入手も困難なほどの人気ぶり。新しい発想は若者を中心に常に時代のアンテナを張り巡らせる企業の強みと言えるだろう。加えて、急激に売り上げを伸ばして来た新興企業からすれば、利益を税金で持っていかれるなら、自社の宣伝にもなるスポーツビジネスは更なる発展にもつながる魅力のコンテンツでもあるのだ。

 昨年には、通信販売のZOZOTOWNが千葉マリンスタジアムのネーミングライツを取得し、そのうえで球団買収の青写真まで公表。千葉に本拠地を置くロッテが記者会見まで開いて身売りを否定する騒ぎとなった。

 思えば、ヤクルトも2010年に某スポーツ紙が『サイバーエージェント社に身売りか?』と報じる(結果は誤報)など、近年はその経営権を巡っていろいろな情報が飛び交っているのが実情だ。

 また、近鉄球団消滅の時に存続に名乗りを上げた元ライブドア社長の堀江貴文氏は、一部に球界の“16球団拡張案”が進行していると明らかにしている。その中身も独立リーグのある四国(=四国IL)と北信越(=BCリーグ)、そこに静岡と沖縄を加えた4チームの新規参入と具体的だ。これらの根底には、地域振興と新興企業を中心としたスポーツビジネスの在り方が問われている。

 「あくまで当社が検討しうる選択肢の一つ。スワローズ様への申し入れや協議を行っているわけではございません」というのがミクシィ側。文春の取材に対し、即ヤクルト買収の考えはないことを明らかにしている。

 しかし、IT企業を中心とした経営者が野球というコンテンツに多大な関心を持っていることは明らかだ。さて、5年後の結末はいかに…?


文=荒川和夫(あらかわ・かずお)

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