7年ぶり地区優勝のヤンキースで…
田中将大が所属するニューヨーク・ヤンキースは現地時間19日(日本時間20日)、本拠地で行われたエンゼルス戦に快勝。実に7年ぶりとなる地区優勝を達成した。
昨季のワールドチャンピオンであるライバルのレッドソックスを押さえ、ア・リーグ東地区を独走するヤンキース。その原動力となったのが、シーズン300本塁打に迫る超強力打線だ。
なかでもチームトップの38本塁打を記録しているのが、メジャー2年目のグレイバー・トーレス。ルーキーイヤーの昨季もいきなり24本塁打を放って素質の片りんを見せていたが、今季も“2年目のジンクス”などお構いなしにさらなる成長を見せつけている。
ちなみに、残り8試合で2本塁打を放てばシーズン40本の大台に乗せることができるが、現在22歳のトーレスがこれを達成するとメジャー史上9人目の快挙。過去30年では1992年のフアン・ゴンザレス(レンジャーズ/43本)、1998年のアレックス・ロドリゲス(マリナーズ/42本)、そして2015年のブライス・ハーパー(ナショナルズ/42本塁打)以来という記録だ。
一方、トーレスとは対照的に“2年目のジンクス”に苦しんでいるのがミゲル・アンドゥハー。24歳の内野手は開幕直前に右肩を故障して負傷者リスト(IL)に入ると、1カ月間のリハビリを経て復帰を果たしたものの、それから10日と経たないうちに再びIL入り。その後、、右肩関節唇の修復手術を受け、現在は来季の復活に向けてリハビリに取り組んでいる。
アンドゥハーの今季の最終成績はというと、12試合の出場で打率.126(47-6)。6安打はいずれも単打という結果に終わった。もちろん、故障の影響が大きかったのは言うまでもないが、そのパワフルな打撃は完全に影を潜めた。来季は1年目の活躍がフロックではなかったことを証明したい。
トーレスとアンドゥハーと言えば、昨季は大谷翔平と熾烈な新人王争いを繰り広げた2人。2年目の今季、快進撃を見せたチームの中で2人の明暗は分かれてしまったが、ヤンキースがこれから黄金期を築いていくうえで、2人の活躍は欠かせない。トーレスの今後の活躍と、復活を目指すアンドゥハーの来季から目が離せない。
2018年ア・リーグ新人王を争った3人の今季
▼ 大谷翔平
[2018年] 104試 率.285 本22 点61(投手:10試 4勝2敗 防3.31)
[2019年] 106試 率.286 本18 点62(登板なし)
▼ ミゲル・アンドゥハー
[2018年] 149試 率.297 本27 点92
[2019年] 12試 率.128 本0 点1
▼ グレイバー・トーレス
[2018年] 123試 率.271 本24 点77
[2019年] 139試 率.285 本38 点90(残り8試合)
※成績は現地9月19日終了時点
文=八木遊(やぎ・ゆう)