コラム

12球団別・外国人依存度調査(投手編)

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西武のザック・ニール (C) Kyodo News

セットアップを担う投手が増加傾向に?


 近年、中継ぎとして起用される外国人投手が増加している。今季もセ・リーグのホールド数上位3人は、いずれも外国人の投手だった。セ・リーグの最優秀中継ぎ投手のタイトルを見ても、過去3年で外国人選手がふたり獲得(2017年マテオ、2019年ロドリゲス)している。

 2002年に外国人選手枠が現行のルールとなって以来、主軸打者やローテーションをまかせる先発投手だけでなく、中継ぎとして起用するチームも増えた。やはり球速の速い投手が多く、力でねじ伏せる投球ができるのは魅力だ。


パ・リーグAクラスに共通項


 基準にしたのは、12球団の投手成績におけるチームの勝利数、セーブ数、ホールド数の総数のうち、外国人選手が占めた割合だ。外国人選手の活躍が顕著であれば、その数字は大きくなるはず。まずは、パ・リーグ6球団から見ていきたい。外国人投手の活躍が顕著だったチームはどこなのだろうか。

▼ 西 武
先)ニール:12勝1敗
先)郭 俊麟:1勝1敗
中)マーティン:2勝5敗10H1S
中)ヒース:2勝3敗7H2S
―――――
勝利数 :17/80(21.3%)
セーブ : 3/35( 8.6%)
ホールド:17/90(18.7%)

▼ ソフトバンク
先)ミランダ:7勝5敗
先)バンデンハーク:2勝0敗
両)スアレス:0勝4敗
中)モイネロ:3勝1敗34H4S
―――――
勝利数 :12/ 76(15.8%)
セーブ : 4/ 49( 8.2%)
ホールド:34/137(24.8%)

▼ 楽 天
中)ブセニッツ:4勝3敗28H
中)ハーマン:5勝3敗21H
中)宋 家豪:3勝2敗24H
―――――
勝利数 :12/ 71(16.9%)
セーブ : 0/ 38( 0.0%)
ホールド:73/150(48.7%)

▼ ロッテ
先)ボルシンガー:4勝6敗
両)ブラントン:0勝2敗3H
中)レイビン:0勝0敗
中)チェン:1勝1敗5H
―――――
勝利数 : 5/ 69(7.2%)
セーブ : 0/ 29(0.0%)
ホールド: 8/125(6.4%)

▼ 日本ハム
両)ロドリゲス:6勝7敗8H1S
両)バーヘイト:2勝2敗1H
中)ハンコック:0勝1敗2H2S
―――――
勝利数 : 8/ 65(12.3%)
セーブ : 3/ 36( 8.3%)
ホールド:11/138( 8.0%)

▼ オリックス
先)アルバース:2勝6敗
中)エップラー:4勝4敗3H
中)ディクソン:2勝1敗5H18S
―――――
勝利数 : 8/ 61(13.1%)
セーブ :18/ 38(47.4%)
ホールド: 8/113( 7.1%)

 先発では、西武のニールが存在感を示したが、どちらかと言えば中継ぎを外国人選手に頼る球団が多かった。特にAクラスに入った3球団は、総数の15%以上を外国人投手が占める結果に。なかでも楽天は、チームトップこそ森原康平の29ホールドだったが、2位~4位に、ブセニッツ、宋家豪、ハーマンが名を連ねた。

 3人とも20ホールド以上を挙げていることに加え、シーズン50登板に届かなかったのは宋家豪(48試合)だけと、岸と則本を欠いた前半戦からシーズンを通して、この3投手が楽天のブルペンを支え続けたと言っても過言ではないだろう。


広島投手陣を支えた助っ人外国人たち


 続いて、セ・リーグの6球団は以下のとおり。

▼ 巨 人
先)メルセデス:8勝8敗
先)ヤングマン:3勝4敗
両)マシソン:2勝2敗8H1S
両)クック:0勝2敗6S
中)アダメス:0勝1敗3H
中)デラロサ:1勝0敗5H8S
―――――
勝利数 :14/ 77(18.2%)
セーブ :15/ 34(44.1%)
ホールド:16/112(14.3%)

▼ DeNA
先)バリオス:1勝2敗
中)パットン:0勝3敗22H
中)エスコバー:5勝4敗33H
中)ソリス:0勝0敗1H
―――――
勝利数 : 6/ 71( 8.5%)
セーブ : 0/ 30( 0.0%)
ホールド:56/111(50.5%)

▼ 阪 神
両)ガルシア:6勝8敗
中)ジョンソン:2勝3敗40H
中)ドリス:5勝4敗10H19S
※メッセンジャーは日本人枠なので除外
―――――
勝利数 :13/ 69(10.3%)
セーブ :19/ 36(52.3%)
ホールド:50/145(34.4%)

▼ 広 島
先)ジョンソン:11勝8敗
先)モンティージャ:0勝2敗
中)フランスア:8勝6敗18H12S
中)レグナルト:6勝3敗15H
中)ヘルウェグ:1勝0敗 1H
中)ローレンス:0勝1敗
―――――
勝利数 :26/70(37.1%)
セーブ :12/23(52.1%)
ホールド:34/95(35.8%)

▼ 中 日
先)ロメロ:8勝10敗
中)ロドリゲス:3勝4敗41H1S
中)マルティネス:1勝4敗14H8S
―――――
勝利数 :12/ 68(17.6%)
セーブ : 9/ 37(24.3%)
ホールド:55/123(44.7%)

▼ ヤクルト
先)ブキャナン:4勝6敗
先)スアレス:1勝1敗
中)マクガフ:6勝3敗18H11S
中)ハフ:1勝5敗26H3S
―――――
勝利数 :12/ 59(20.3%)
セーブ :14/ 28(50.0%)
ホールド:44/111(39.6%)

 各球団とも、どれかひとつは30%を超える項目があり、パ・リーグの各チームと比べると外国人選手への依存度は高めだった。なかでも、勝利数、セーブ数、ホールド数の3項目とも30%を超えている広島が群を抜いている。

 チーム勝ち頭となったジョンソン(11勝)だけでなく、チーム最多登板を果たしたフランスアは中﨑翔太と並びチーム最多タイとなる12セーブを記録。また、18ホールドはチーム最多と、起用法を問わず大車輪の活躍を見せた。

 今季のカープは中﨑や野村祐輔ら3連覇を支えた主軸選手の不振が目立ったが、それを外国人選手たちがカバーしていたことがわかる。もし彼らがいなかったら、さらに順位を下げていた可能性もあるだろう。

 広島に次いで外国人選手が奮闘していたのがヤクルト。マクガフの6勝はチーム2位で、11セーブもチーム最多の数字。広島、ヤクルトともに、不調だった日本人選手の穴埋めをする形でセーブ数などの数値が上がっており、外国人選手の依存度が高かったチームが比較的下位に低迷する結果となった。


文=福嶌弘(ふくしま・ひろし)
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