人々がファイターズに最も関心を持った日は…?
世界中の検索傾向がわかるGoogleトレンド。各球団名の検索回数を日ごとに集計し、今年3月の開幕からレギュラーシーズン終了までの約半年間で“最も検索回数が多かった日”をトップ3形式にまとめ、球団ごとに振り返っていく。
今季はとにかく安定した戦いができなかった日本ハム。5月までは勝率5割前後を行ったり来たりしながら、6月前半には白星を重ねていき、一時は3年ぶりとなる単独首位に。しかし、そこから失速して6月末には借金生活に転落してしまうと、7月は再び上昇気配を見せて上位争いに絡んでいくも、8月は月間20敗を喫する大ブレーキ。最終的には最下位・オリックスと3ゲーム差の5位でシーズンを終えた。
そんな日本ハムの日付別検索回数・トップ3は以下の通り。
1位:6月4日=対ヤクルト(札幌ドーム)
2位:6月12日=対広島(札幌ドーム)
3位:6月1日=対オリックス(京セラD大阪)
▼ 6月4日:5点差はねかえす逆転サヨナラ勝利!
2019年・日本ハムの検索回数1位は、6月4日のヤクルト戦。首位・楽天を1.5差で追いかけるという状況で迎えた交流戦の開幕戦。立ちはだかったのが去年までのチームメイト・高梨裕稔だった。
4回表終了時点で0-5と苦しい展開になった日本ハム。しかし、4回裏に西川遥輝と大田泰示が連続適時打を放って3点を返して反撃の狼煙を上げると、5回には主砲・中田翔が一発。1点差まで追い上げる。
その後、7回に1点を奪われて突き放されるものの、その裏に中田が2打席連続となる2ランを放ってついに同点。試合を振り出しに戻すと、そのまま延長に入って10回、チャンスで大田がサヨナラの犠飛を放ち、5点差をひっくり返す劇的逆転勝利。楽天との差を「0.5」に縮めた。
【札幌ドーム】日本ハム - ヤクルト(1回戦)
ヤ|010 400 100 0 |6
日|000 310 200 1x|7
▼ 6月12日:ゴールデンルーキーが初登板・初勝利!
第2位はその翌週、6月12日の広島戦。5月下旬から勢いに乗り、直近14試合で11勝2敗1分と絶好調なチームはこの日、ドラフト1位ルーキーを先発マウンドに立てた。
金足農高からドラフト1位で加入した吉田輝星。記念すべきプロデビュー戦は初回にいきなりピンチを招きながらも無失点で立ち上がると、直後に大田泰示が一発を放って先制。吉田は2回に初失点を喫してしまうものの、その裏に西川遥輝が適時打を放って勝ち越し。打線の援護にも守られながら、5回を1失点でまとめる力投を見せる。
すると、試合は終盤もそのまま進み、頼れる先輩たちが1点のリードを死守。結局、5回を投げて84球、被安打4、奪三振4という内容でマウンドを降りた吉田にプロ初勝利がついた。
【札幌ドーム】日本ハム - 広島(2回戦)
広|010 000 000|1
日|110 000 00X|2
▼ 6月1日:
そして、第3位は戻って6月1日のオリックス戦。敵地での激闘だった。
初回に先制しながらも序盤で5失点を喫し、逆転を許してしまった日本ハム。それでも5回に王柏融の2ランなどで4点を奪って試合を振り出しに戻し、なんとか食らいついていく。
その後、5-8と突き放されて迎えた9回表。オリックスのストッパー・増井浩俊からチャンスを作ると、大田泰示が起死回生の同点3ラン。土壇場で試合を振り出しに戻す。
結局、延長戦では互いに決め手を欠き、8-8で痛み分け。日本ハムとしては、敵地で追い込まれた9回に一振りで追いつき、価値ある引き分けに持ち込んだというゲームだった。
【京セラD大阪】オリックス - 日本ハム(10回戦)
日|100 040 003 000|8
オ|040 101 020 000|8
検索回数上位は、好調期だった6月前半に集中。この勢いで夏場までは優勝争いを演じたが、終わってみればBクラスという結果に。来季はとにかく結果が求められる栗山政権の9年目。最後までファンの注目を集めるシーズンとすることができるだろうか。
文=八木遊(やぎ・ゆう)