コラム

「43」を受け継いだ男…オリックス・前佑囲斗から感じるスター性

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オリックスの新入団選手

オリ熱コラム2019~第12回・前佑囲斗~


 オリックスが12月14日に大阪市内で行った『新人選手 入団発表記者会見』でのこと。

 山本由伸の背番号変更について、同選手が師と仰ぐ山口和男スカウトと話をしていると、「前もいいですよ!」と、目の前で写真撮影を行っていた前佑囲斗に目を向けた。

 その前は来季から、今シーズンまで山本由伸が付けていた背番号「43」を背負うことになり、「山本由伸投手が背負ってきた番号を受け継ぐことになったので、この番号を汚すことがないように、自分もエースと呼ばれる投手になれるよう頑張りたいです」と、やや緊張した表情で語っていた。

 それでも写真撮影やファンのお見送りなどを経て入団発表会見が終わる頃には笑みもこぼれるようになり、だいぶ気持ちも和らいだ様子。あらためて「まずは二軍で精神面、体力面を鍛えて。山本由伸選手に続くピッチャーになりたい」と気を引き締めた。


目標と憧れと


 目標は山本由伸のような“存在”になることだが、憧れている選手は「阪神の藤川球児選手」とのこと。その理由については「スピードボールで三振ではなく、球の質で三振を取るピッチャーなので」と語り、いまでも語り草となっている、オールスター(2006年)でカブレラと小笠原相手に見せた全球予告ストレートでの連続三振を「YouTubeで見て、これはすごいなと思った。それからずっと憧れている」と目を輝かせた。

 身長は182cmだが、もう少し大きく見えるうえにマスクが甘い。受け答えもハッキリとしており、近くにいた佐藤達也広報も「イケメンですね」と目を細めた。最速は152キロだが、「152キロが出たのは夏の県大会で、甲子園では146キロどまり。しっかりと電光掲示板で152が出るまでは高望みせずにやっていきたい」と足元を見つめる。

 活躍すれば間違いなく人気が出る選手であり、将来的にはチームの顔としての役割が期待できくらいのポテンシャルを感じた。今年入ったルーキーの中では、スター性が突き抜けていたと思う。

 1年目の目標は「二軍で結果を残して早い段階で一軍に上がり、まず1勝する」こと。リストを強化したトレーニングで体づくりをしっかりとした上で、1年目から一軍で登板するという明確なヴィジョンを持っている。頼もしいルーキーが入って来たと言えるだろう。

 前佑囲斗が43番のユニフォームを着用した写真を山本由伸に見せると、来季から「18番」を背負う右腕は「複雑ですね」と、入団以来苦楽を共にしてきた番号に愛着を示しつつ、自身の背中を追いかけてくるルーキーたちの存在に「がんばります」と気を引き締めていた。

 新たな43番が18番の視界に入ったとき、オリックスは真の新時代を迎えることになるのかもしれない。


文=どら増田
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※初出時、オールスターの開催年に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。大変失礼致しました。
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