コラム

ドラフト下位指名から個人タイトル獲得! 「大化け」した選手たち

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ソフトバンク・千賀滉大

育成出身の千賀滉大が227奪三振で奪三振王に


 2019年、227奪三振という素晴らしい成績でパ・リーグの最多奪三振のタイトルに輝いた千賀滉大(ソフトバンク)。千賀のタイトル獲得は、2017年の最高勝率に続く2度目である。

 野球ファンには広く知られていることだが、千賀は育成枠出身の選手だ。また、2019年にセ・リーグの最多安打のタイトルを獲得した大島洋平(中日)も、ドラフト5位という下位指名でプロ入りした選手。ドラフト1位の選手でも芽が出ないこともあれば、逆にドラフト下位指名の選手が主力に成長することもあるのがプロ野球の面白さのひとつだろう。それも、タイトルを獲得するほどとなると、チームからすればそれこそ“うれしい誤算”だ。

 そんな「大化け」した選手は決して少なくない。下記は、ドラフト5位以下でプロ入りしながら、2010年から2019年までの10シーズンにおいて、投打の個人タイトルを獲得した選手たち(※所属はタイトル獲得当時)である。

【ドラフト5位以下指名の個人タイトル獲得選手/セ・リーグ】※2010年〜2019年
山口鉄也(巨/05年育成1位)12年最優秀中継ぎ投手(47HP)、13年最優秀中継ぎ投手(42HP)
山井大介(中/01年6位)14年最多勝(13勝)、14年最高勝率(.722)
近藤一樹(ヤ/01年7位)18年最優秀中継ぎ投手(42HP)
新井貴浩(神/98年6位)11年最多打点(93打点)
大島洋平(中/09年5位)12年最多盗塁(32盗塁)、2019年最多安打(174安打)
畠山和洋(ヤ/00年5位)15年最多打点(105打点)
宮﨑敏郎(De/12年6位)17年首位打者(.323)

【ドラフト5位以下指名の個人タイトル獲得選手/パ・リーグ】※2010年〜2019年
攝津 正(ソ/08年5位)10年最優秀中継ぎ投手(42HP)、12年最多勝(17勝)、12年最高勝率(.773)
増井浩俊(日/09年5位)12年最優秀中継ぎ投手(50HP)
千賀滉大(ソ/10年育成4位)17年最高勝率(.765)、19年最多奪三振(227奪三振)
小谷野栄一(日/02年5位)10年最多打点(109打点)
本多雄一(ソ/05年大・社5位)10年最多盗塁(59盗塁)、11年最多盗塁(60盗塁)
角中勝也(ロ/06年大・社7位)12年首位打者(.312)、16年首位打者(.339)、16年最多安打(178安打)
長谷川勇也(ソ/06年大・社5位)13年首位打者(.341)、13年最多安打(198安打)
中島卓也(日/08年5位)15年最多盗塁(34盗塁)


千賀と同じく「育成の星」と呼ばれた山口鉄也


 千賀と同じく育成枠出身者であることから、「育成の星」と呼ばれたのが山口鉄也(元巨人)。2008年から2016年まで9年連続で60試合登板を果たした鉄腕は、2009年にも最優秀中継ぎ投手となっており、同タイトルを計3度獲得している。

 また、下位指名からの「下克上」ぶりで注目したいのが角中勝也(ロッテ)。角中は2006年大学生・社会人ドラフト7位という、まさに下位指名でプロ入りしながら、最多安打の他、2度の首位打者のタイトルに輝いている。

 2019年のドラフトで大きな注目を集めたのは、佐々木朗希(ロッテ)や奥川恭伸(ヤクルト)などの高卒投手だった。もちろん、その陰には下位指名されてプロ入りした選手も数多くいる。彼らにも、千賀らに続いて「大化け」してほしいものだ。


文=清家茂樹(せいけ・しげき)
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