広島・堂林翔太 (C) Kyodo News

◆ 6人全員が打率3割超!

 3カ月遅れのシーズン開幕から早1カ月…。今季、ここまで目立っている現象のひとつが、「三塁手」の好調ぶり。特にセ・リーグの三塁手は軒並み絶好調である。

 その筆頭格が、“鯉のプリンス”こと広島の堂林翔太。今年でプロ11年目を迎えた男は、ここまで21試合の出場で打率.434(83-36)の大暴れ。一気にレギュラーの座を掴んでいる。
 
 ヤクルトの村上宗隆も、最近は一塁での出場もあるものの、今季は三塁手として開幕を迎え、全試合で4番スタメン。「本塁打は多いが三振が多く低打率」だった昨季までとは違い、25試合の出場で打率.380(92-35)と確実性が一気に向上。得点圏打率は驚異の.500と、ここぞで頼れる主砲へと進化を遂げた。

 また、巨人の岡本和真やDeNAの宮﨑敏郎も、開幕直後は打撃の主要3部門で熾烈なトップ争いを繰り広げ、中日の高橋周平はここに来て残念ながら故障で離脱となってしまったものの、打率.333と好調をキープしていた。

 加えて、開幕直後は出遅れた阪神も、ジェフリー・マルテの離脱で巡ってきたチャンスを大山悠輔がしっかりと掴み、チームの急浮上に大きく貢献している。

◆ どうなる?ベストナイン争い

▼ 岡本和真(巨人)
24試 率.330(75-25) 本9 点25

▼ 村上宗隆(ヤクルト)
25試 率.380(92-35) 本3 点21

▼ 大山悠輔(阪神)
20試 率.327(55-18) 本4 点11

▼ 宮﨑敏郎(DeNA)
26試 率.327(101-33) 本5 点18

▼ 堂林翔太(広島)
21試 率.434(83-36) 本4 点15

▼ 高橋周平(中日)
20試 率.333(75-25) 本1 点10

 ご覧の通り、全選手が20試合以上に出場して打率3割以上をマーク。シーズン途中からポジションを掴んだ大山だけ規定打席には達していないものの、こんなハイレベルな戦いがいまだかつてあっただろうか…。

 三塁手と言えば、ミスタープロ野球・長嶋茂雄の影響もあって、日本では長らく“花形”と言われていた印象も強く、過去を振り返ってみても、強打のスター選手が多く存在した。それでも、ここまで各球団の三塁手がそろって好成績を残すというのは珍しい。

 直近の試合でも、横浜スタジアムで行われた巨人-DeNAの一戦では、宮﨑の先制打にはじまり、土壇場9回は岡本が決勝2ラン。甲子園の中日-阪神戦でも、大山が2安打・2打点の活躍を見せるなど、三塁手たちの躍動が目についた。

 強烈な打球が多く飛んでくることから「ホットコーナー」とも呼ばれるポジションだが、今季のセ・リーグの三塁は本当に「熱い」──。

 まだまだ気は早いが、ベストナインを選出する記者たちも頭を悩ませることになりそうだ。

文=清家茂樹(せいけ・しげき)

【プロフィール・清家茂樹】
1975年、愛媛県生まれ。出版社勤務を経て2012年独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。野球好きが高じてニコニコ生放送『愛甲猛の激ヤバトーク 野良犬の穴』にも出演中。

この記事を書いたのは

清家茂樹

清家茂樹 の記事をもっと見る

【PR】日本プロ野球を観戦するなら「DAZN Baseball」

DAZN BASEBALL

「DAZN Baseball」とは、月額2,300円(税込)でDAZNのプロ野球コンテンツをすべて楽しめるプランです(月々払いの年間プランのみ)。

プロ野球だけを楽しみたい方は、月額4,200円(税込)のDAZN Standard​よりも1,900円お得に視聴できます。

POINT

春季キャンプ、オープン戦、公式戦、交流戦、CSまで余さず堪能できる!

② オフシーズンもドキュメンタリーやバズリプレイなどコンテンツが充実!

毎月2,300円でライブ配信・見逃し配信・ハイライトまで視聴可能!

【PR】「DMM×DAZNホーダイ」でプロ野球を観よう!

「DMM×DAZNホーダイ」とは、DMMプレミアムとDAZN Standardをセットで利用できるプラン。

単体契約ならDMMプレミアム月額550円(税込)、DAZN Standard月額4,200円(税込)のところ、本プランなら月額3,480円(税込)だからとってもお得です。

POINT

① 「DMM×DAZNホーダイ」なら単体契約より月額1,270円(税込)も安い!

② DAZNだけの契約と比較しても月額720円(税込)お得に楽しめる!

③ 新規入会月から最大3カ月間、「DMMポイント」を550ポイント付与!

もっと読む