コラム 2020.08.27. 16:59

日本記録ペースで三振量産も…レオの逆襲のカギ握る、スパンジェンバーグの“本領発揮”

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西武のコーリー・スパンジェンバーグ (C) Kyodo News

苦しむリーグ2連覇王者


 パ・リーグ3連覇を目指す西武が苦しんでいる。

 6月こそ6勝4敗とまずまずのスタートを切ったが、7月に入ると勝率5割前後を行ったり来たり。8月には前半に7連敗を喫し、その後いったん立て直したかに見えたが、現在のところ5連敗中…。

 気が付けば借金は「8」に膨らみ、3位で並ぶ楽天・日本ハムから5.5ゲーム差の5位に低迷している。


 低迷の最大の原因は、やはり投手陣の不振だろう。

 チーム防御率はリーグワーストの4.56。チームで唯一規定投球回数に達しているザック・ニールも、防御率はリーグワーストの5.06だ。

 他の先発投手も軒並み調子が上がらず、リリーフ陣の支えがなければ、最下位に沈んでいてもおかしくない状況である。


 しかし、投手陣の不安は今に始まったことではない。

 過去2年を振り返ってみても、破壊力抜群の強力打線が投手陣を支えることで勝ち上がってきた。今年はその打線の迫力が、いまひとつ物足りない。


短縮シーズンでなければ“ブライアント超え”…?


 まもなくシーズンも折り返し地点。勝負の後半戦に向けて、西武打線のカギを握る打者がいる。新外国人のコーリー・スパンジェンバーグだ。

 内外野どこでも守ることができ、パンチ力と脚力を備えている左打ちの29歳。「ポスト秋山翔吾」の期待から1番打者として開幕を迎えたが、今月中旬以降は8番が定位置になっている。


 打順降格の最大の理由は、“三振の多さ”だ。

 チームが56試合を消化した現時点(※8月27日試合前)で、スパンジェンバーグの三振数は両リーグ断トツの82個。パ・リーグ2位の中田翔が60個、セ・リーグトップの丸佳浩が54個であることからも、その多さがよく分かる。

 このままのペースでいけば、歴代6位の175三振を喫することになるが、これは今季が120試合制であるため。もし通常通りの143試合制だったとしたら、その数はなんと「209三振ペース」。1993年にラルフ・ブライアント(近鉄)が記録した「204三振」のプロ野球記録を上回る可能性もあったというわけだ。


 ブライアントがそうであったように、三振数の多さは打席数が多いことの証明でもある。打順こそ8番に下げているものの、スパンジェンバーグに対する首脳陣からの信頼はまだ低くはないはずだ。
 
 三振の数は多いものの、打率は.264(216-57)と悪くない。7本塁打はチーム2位タイの数字で、28打点もチーム3位と、打線の中で存在感を放っており、さらに三塁打はリーグ2位の4本で、盗塁も5つ記録。外野の守備にはやや難があるが、スタメンを外されるほどの理由は今のところ見当たらない。


徐々に本領発揮!


 元はと言えば、2011年のMLBドラフトでパドレスから1巡目(全体10位)指名されたほどの逸材。2017年にはメジャーでもレギュラーの座を掴んでいる。

 出塁率と長打率を合わせた打者の指標:OPSを見ても、開幕直後の6月は.693と低迷していたものの、7月には.752と上昇させ、そして8月がここまで.827。シーズントータルでもリーグ17位の.770と、徐々にその数字を伸ばしてきている。


 何より、常にフルスイングする姿勢、そしてそのスイングの速さは相手投手にとって脅威だろう。日本の投手への慣れが今後も出てくれば、さらなる成績の改善も見込める。

 チームとしても、王者の意地を見せるために、後半戦の巻き返しは必至。スパンジェンバーグには、西武打線を牽引するような働きに期待したい。


文=八木遊(やぎ・ゆう)

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