日米通算350登板&NPB通算100勝は残り「1」
2021年シーズン、今までのところ、もっとも大きな注目を集めている選手といえば、楽天の田中将大投手になるだろう。
メジャー挑戦前から楽天を応援しているファンにとっては、再び田中の勇姿を目の前で見られることは大きなよろこびに違いないし、楽天ファンならずともその存在は気になるところ。そして、それは同時に、田中の節目の記録達成の瞬間に立ち会うことができるということでもある。
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2007年のプロ入り以来、NPBで7年、メジャーで7年、日米通算で14年にわたって第一線で活躍してきた田中は、さまざまな節目の記録達成に迫っている。ここで、それらの一部をあらためて記してみる。
【今季中の達成が期待される田中の節目の記録】
<登板数>
・NPB 200登板(現在175登板、残り25登板)
・日米 350登板(現在349登板、残り1登板)
<勝利数>
・NPB 100勝(現在99勝、残り1勝)
・日米 200勝(現在177勝、残り23勝)
<投球回数>
・NPB 1500投球回(現在1315回、残り185回)
・日米 2500投球回(現在2369回1/3、残り130回2/3)
<奪三振数>
・NPB 1300奪三振(現在1238奪三振、残り62奪三振)
・日米 2300奪三振(現在2229奪三振、残り71奪三振)
<その他>
・NPB 300与四球(現在275与四球、残り25与四球)
・日米 500与四球(現在483与四球、残り17与四球)
・NPB400失点(現在367失点、残り33失点)
・日米900失点(現在843失点、残り57失点)
・日米対戦打者1万人(現在9623人、残り377人)
2013年の再現あれば今季中の名球会入りも?!
現在、田中の登板数は日米通算で349試合。シーズン開幕直後に350登板に到達する。また、NPBにおける登板数も175にまで積み上げており、ケガなどによる離脱なくローテの一角で回り続ければNPB200登板にも手が届きそうだ。
通算勝利数はNPBでの記録が「99」。シーズン開幕直後に節目の100勝に達するだろう。一方、日米通算での勝利数は現在177で、200勝まで残り23としている。ふつうに考えれば今季中の達成は難しいが、田中にはつい期待したくなる。それこそ24勝0敗という伝説を残した2013年のような活躍ができれば、今季中の名球会入りもあり得るということだ。
また、先発投手としては投球回数にもこだわりがあるのではないだろうか。これまでシーズン200投球回を達成したのは2011年と2013年の2シーズンのみだが、コンスタントに170回、180回を超える投球回を記録してきた田中。NPB1500投球回、日米通算2500投球回に、それぞれ残り185回、残り130回2/3としている。
さらに、与四球と失点でも節目が迫っている。NPB300与四球、日米通算500与四球が、それぞれ残り25与四球と17与四球。NPB400失点と日米900失点は、残り33失点と57失点となっている。投手としてはあまりうれしくはない記録かもしれないが、これも長年にわたって田中がローテーション投手として登板し続けてきたことの証だ。
田中は楽天と2年契約を結んでいるものの、入団会見の場で契約破棄条項の存在を自ら明かした。「アメリカでやり残したことがあると思っている」と語る田中が楽天のユニフォームを着るのは今季1年限りかもしれない。だからこそ、なるべく多くの節目の記録達成の瞬間を、日本のファンに見せてほしいものだ。
すでに開幕2戦目、3月27日(土)の登板が内定しており、今後も土曜日のマウンドに上り続ける予定。その雄姿を目の当たりにする機会も増えそうだ。
文=清家茂樹(せいけ・しげき)