勝ちパターンの投手の防御率はいずれも1点台
パ・リーグ首位を走るロッテが、9月26日の試合で苦手とする西武に勝利し、このカードを2勝1敗で勝ち越した。
この3連戦で目を引いたのは、ロッテの中継ぎ陣だ。第3戦では、6回4失点(自責2)で降板した先発・小島和哉のあとを受けた東妻勇輔、佐々木千隼、田中靖洋がそろってノーヒットピッチングを披露。それぞれ任された1イニングを完璧に抑えてみせた。
この3連戦でロッテ中継ぎ陣が許した失点は、1点差で敗れた9月24日の第1戦で田中が喫した1失点(自責0)のみ。今季のロッテ中継ぎ陣の安定感を物語る。
とくに勝ちパターンの投手たちは盤石だ。DeNAからのトレードが完全にハマった国吉佑樹の他、佐々木千隼、唐川侑己、田中、不動の守護神・益田直也らの防御率は、いずれも1点台である。
▼ 主なロッテ中継ぎ陣の今季成績
佐々木千隼:47試合50回 8勝0敗22H1S 防御率1.08
唐川侑己 :31試合30回 4勝2敗20H0S 防御率1.80
国吉佑樹 :18試合18回 2勝0敗11H2S 防御率1.00
田中靖洋 :33試合27回2/3 1勝2敗10H0S 防御率1.30
益田直也 :57試合54回1/3 1勝4敗0H34S 防御率1.66
※国吉の成績はロッテ移籍後の数字
疲れが出るシーズン終盤にほぼ完璧な働きぶり
このところのロッテ中継ぎ陣の安定ぶりは、月間成績を見ればよくわかる。9月のロッテの月間救援防御率は、なんと1点台前半の「1.43」。もちろん、これは12球団トップの数字だ。また、8月の月間救援防御率も「1.87」と優秀な数字を残している。
一般的にシーズンの疲れの影響が表れるといわれるシーズン終盤にきて、これだけの数字を残せることはそうはないだろう。それまでペナントレース首位を走っていたオリックスを9月上旬に抜き去ってじわじわと首位固めができているのも、この中継ぎ陣の存在があるからだ。
これまでのプロ野球の歴史を振り返ってみても、ペナントレースを制するチームの多くに盤石の勝ちパターンを形成するという特徴が見られる。今季のロッテは、まさにその特徴を持つチームだ。
9月28日からは、2位・オリックスとの首位攻防戦に臨むロッテ。47年ぶりとなるリーグ1位での優勝に向かってひた走るチームを、頼もしい中継ぎ陣が力強く支えていく。
※数字は9月26日終了時点