コラム 2022.05.02. 17:30

好調・ブルージェイズを支える「無四球男」 ガウスマンはどこまで記録を伸ばせるか

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ブルージェイズのケビン・ガウスマンがスゴい!

開幕から無四球ピッチを継続中


 菊池雄星が所属するトロント・ブルージェイズが好調を維持している。

 現地時間1日はアストロズに3-2で競り勝ち、4月15日~17日のアスレチックス3連戦から5カード連続の勝ち越しを決めた。




 今季の成績は15勝8敗で、勝率.652はヤンキースに次ぐア・リーグ東地区2位である。

 この日、チームの勝利に大きく貢献したのが、先発マウンドに登った31歳のケビン・ガウスマンだった。

 強力アストロズ打線を相手に7イニングを投げ、6安打で2失点。リリーフ陣が8回以降を無失点で締め、ガウスマンは今季2勝目(1敗)を掴んでいる。



 150キロを超えるフォーシームを中心に投球を組み立て、10個の三振を奪取。中でも際立っていたのが“制球力”だ。

 この日投じた98球のうち、ボール球は27球だけ。ストライク率72.4%は相手先発フラムバー・バルデスの60.4%を大きく上回っているが、ガウスマンの精密機械ぶりはこの試合に始まったことではない。

 実は、この試合を含めて開幕から31回2/3を投げ、ガウスマンは四球をひとつも与えていない。1日現在、規定投球回に達している投手はメジャー全体で57人いるが、無四球を続けているのはガウスマンだけである。


60年前の大記録に挑む


 ガウスマンがはじめてメジャーの舞台に立ったのは2013年のこと。

 22歳の時にオリオールズでキャリアの一歩を踏み出したが、すぐには定着とはならず。何度かマイナー落ちも経験している。

 2018年の途中にブレーブスへ移籍。翌年の途中にはブレーブスからウェーバー公示を経てレッズへ。この頃は先発失格の烙印を押され、リリーフでの登板機会が多くなっていた。


 2019年のオフにFAとなると、ジャイアンツと契約。これが飛躍のキッカケとなる。

 2020年はコロナ禍の短縮シーズンで3勝に終わったが、昨年は開幕から勝ち星を重ねると自己最多の14勝をマーク。オールスターにも選ばれた。

 そして昨年オフに再びFAとなり、ブルージェイズに加入。4年ぶりのア・リーグでも、昨季に匹敵する活躍を見せている。


 メジャーデビューから、決して順調な道のりを歩んできたわけではない。ただ、通算の与四球率も2.58と、制球力に関しては常に一定以上の成績を残してきた。

 現在続けている無四球記録にもう一度話を戻すと、ジャイアンツ時代の昨季最終登板から6試合にわたって37回1/3までその記録を伸ばしている。

 メジャー最長記録は、1962年の8月から9月にかけてロイヤルズのビル・フィスチャーという投手が記録した84回1/3。まだ道半ばにも達していない。

 好調なチームを牽引するガウスマンは、60年前の記録にどこまで近づくことができるか。次回以降の登板に注目したい。


文=八木遊(やぎ・ゆう)



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