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野球ゲーム歴30年のライターが挑む!【プロ野球#LIVE2022】で理想の最強プロ野球チームを結成せよ

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野球の華はホームランを合い言葉に“令和の史上最強打線”を結成!

『プロ野球#LIVE2022』の“ガチ”プレイリポート


 昔から、野球ゲームが好きだった。

 学生時代は放課後の友人の家で、社会人になりたての頃は事前に時間を合わせてオンライン対戦で真夜中にプレイボール。それが、いつからか仕事に追われたり、結婚して家庭を持ったりで、友人と野球ゲームで気ままに遊ぶことも難しくなった。気が付けば、青春が終わり、人生が始まるのである。しかも、この2年はコロナ禍で、みんなで揃ってビール片手に野球観戦へ行く機会も激減している。

 そんなときに、『プロ野球#LIVE2022』と出会った。いや、正直に書くと「このゲームのコラムを書きませんか?」という依頼があったのだ。だが、ただシステム紹介的なコラムでお茶を濁したところで、書く方も読む側も全然つまらないだろう。だったら、30年以上にわたり各ハードで野球ゲームをやり続けてきた男が実際に遊んでみて、ガチでゲームリポートした方が面白くなりそうだ。というわけで、プレイするために最近ご無沙汰だった野球観戦仲間4人に「スマホがあればすぐできるから」と声をかけた。

プレーヤーの野球観が反映されるリアルなドラフトモード


 このゲームの基本コンセプトは「夢のチームをドラフトして、現実連動でペナントレースを争う!」である。競うのは、野手(打率、本塁打、打点、得点、盗塁、犠打、出塁率)、投手(勝利、奪三振、防御率、ホールド、セーブ、WHIP、クオリティスタート)の全14項目だ。まずは、野手9名、投手5名を指名してチームのベースを作るドラフトモードから。各順位ごとの選択方式で、指名が重複したらすべての選択順位で競合抽選、つまりクジ引きを実施する。

 指名可能な選手検索もすぐできるし、1巡目5分、2巡目以降3分半、ハズレ指名1分と時間制限が設けられているため、想定外に選考が長引くことも回避できる。ちなみに4人(4球団)参加だと、昼休みにLINEを繋ぎながら会話しつつ、約1時間でそれぞれ全選手の指名を終わらせることができた。学生時代のように半日くらいぶっ通しでプレイするのが難しい社会人には嬉しい仕様だ。

 自チームの名前は「ガイアンツ」に設定。とにかく野球の華はホームランを合い言葉に“令和の史上最強打線”の結成を目指す。関西出身選手を愛する「オリの中の虎」氏は、大阪在住でオリックスと阪神のファン。今どき珍しい熱血会社員「松原がんばれ」氏は、都内在住のG党で岡本和真(巨人)や松原聖弥(巨人)のような叩き上げの生え抜き選手を応援するタイプだ。いつでも冷静沈着な「冬木薫」氏は落合博満とメジャーリーグ好きで、世界に通用しそうな本格派投手を好む。



 ……とこれだけの情報で、それぞれの指名傾向がある程度読めてしまう野球ファンの悲しい性。ガイアンツは柳田悠岐(ソフトバンク)、吉田正尚(オリックス)、村上宗隆(ヤクルト)、佐藤輝明(阪神)、ウォーカー(巨人)と上位で立て続けにスラッガータイプを指名。2巡目で坂本勇人(巨人)を松原がんばれ氏との競合の末に逃したが、予定通り重量級メンバーを揃えられた。

 ウエスタン・リーグや関西に縁のある選手をバランス重視で指名していくガチ勢のオリ氏、岡本和真と坂本勇人という贔屓チームの顔から指名する松原氏とそれぞれ独自のこだわりを貫く中、リアリストの冬木氏が佐々木朗希(ロッテ)と山本由伸(オリックス)のNPBスーパーエースコンビを1・2位で手堅く確保。さらに3位で現在パ・リーグ本塁打王レースを独走する山川穂高(西武)までかっさらい、全員から「やり過ぎだ」「おまえは往年のドンナベツネか」なんて突っ込まれる。

あの大物が9位指名!? 各球団の駆け引きが熱い!


 最も盛り上がったのは9巡目だ。「あれ、近本って誰が指名したの?」という(オリ氏が2巡目で抑えていた)ひと言から始まり、各チーム入札したのが「吉川尚輝(巨人)」「三森大貴(ソフトバンク)」「牧秀悟(DeNA)」「山田哲人(ヤクルト)」。特にこの順位まで牧と山田が残っていたこともドラフトモードの面白さを象徴している。よくスカウトがリストを見て「あっ、あの選手残ってますよ!」なんて慌てて指名するドラフトあるあるである。

 自チームをポジション別一覧で確認しながらメンバーを揃えられるが、個人的に指名したのは思い入れの強い好きな選手、加えてこれから活躍しそうな選手の伸びしろや復調ぶりを予想して選んだ。どうしても欲しかった選手は、22歳にしてすでにジャパンの四番の風格すら出てきた村上宗隆(ヤクルト)、さらに両打ちで二塁と外野を守れて二桁アーチを記録しているアルカンタラ(日本ハム)だろうか。



 6巡目で狙っていたクローザーの大勢(巨人)が直前の5位で松原氏に指名されたのは誤算だったが、8位のモイネロ(ソフトバンク)指名でカバー。中位以降で7位大野雄大(中日)、12位加藤貴之(日本ハム)、14位戸郷翔征(巨人)と左右の先発陣を揃えられたのも大きかった。よし、いいチームができたぞ……って、指名終了後の総合力順位では4チーム中最下位である。中田翔(巨人)やビエイラ(巨人)といった、2022年シーズンは不調な選手の今後の復活を期待して獲得したら、今の総合値が下がってしまうリアル仕様。

 でも、勝負はこれからだ。このゲームはドラフト終了がゴールではなく、戦いのスタートなのである。

トレードとFAを駆使して、最強チームを作り上げる!


 続けて、このメンバーを元に実際のプロ野球の試合成績で勝敗を競う「ペナントバトル」モードが開幕する。試合に出場できないベンチ枠が2枠追加され、計16枠を駆使してシーズンを戦い抜く。ドラフトでどのチームからも指名されなかった選手が、FAとして毎週最大4名まで獲得可能。入札制で資金2000万円は増やすことができない。つまり、どうしても欲しい選手には限られた登録枠と予算の中から高額投資が必要になるわけだ。

 加えてライバルチーム同士のトレード機能もあり、1対1~2対2まで4パターンのトレードが可能なので、さっそくオリ氏にトレード申請。事前の探りLINEから吉田正尚を欲しがっていることが分かったので、こちらとしてもスタメンに左打者が多く、編成的には右打ちの「1番・中堅」を任せられる外野手が欲しい。迷わず交換希望相手として塩見泰隆(ヤクルト)を申請する。オリ氏のチームには、センターを守れる近本光司選手もいるので応じてくれるのではないか、という読みもあった。



 ……なんつっていい歳した大人同士が野球好きのプライドを懸けて真剣に駆け引きをする。たぶん俺らはいまだに毎日の株価の変動よりも、プロ野球の打率ランキングを追うのが好きなんだろう。なお、トレードを申し込み、相手側が承諾して両チームで合意すると、コミッショナー(ドラフト主催者)が承認して成立。翌日から自チームで使用できるようになる。

 それにしても、いつの時代も野球ファンの欲には限界がない。理想の最強チームへの道は終わりがないのだ。人は皆、なんでも欲しがる長嶋監督的なもうひとりの自分を隠し持っている。そしてトレードの次は当然のようにFA市場へ参戦。「思い切って僕の胸に飛び込んできてほしい」(ミスター風)なんて、ペナント開幕前に一塁と三塁、さらに中継ぎを補強しようと、FAで大山悠輔(阪神)、平良海馬(西武)、宮崎敏郎(DeNA)にそれぞれ150万円、100万円、50万円で入札する。

 しかし、だ。結果的に大山は獲得できなかった。虎党でもあるオリ氏がそれを上回る入札金を準備していたため、獲得レースに敗れてしまったのである。か、悲しい……。欲しいのに来てくれない。まさに意中の相手にフラれた気分だ。この敗北感はペナントバトルで雪辱だ。

 果たして、この投高打低の時代に、我がチームの“令和の史上最強打線”はペナントレースで機能するのだろうか?

文=中溝康隆(なかみぞ・やすたか)

■タイトル:プロ野球#LIVE2022
■ジャンル:現実連動型プロ野球ゲーム(ファンタジースポーツ)
■リリース日:2022年5月23日
■動作環境:Safari・Chrome
■課金形態:基本無料(ドラフトバトル、ペナントバトルは完全無料。一部課金あり)
■ゲーム公式サイト:https://npblive.jp/

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