日本ハム・上川畑大悟 (C) Kyodo News

◆ 課題とされる打撃でも上々の数字を残す

 日本ハムのドラフト9位ルーキー・上川畑大悟が、その存在感を着々と高めている。

 7月9日に行われたソフトバンク戦でも「2番・遊撃」で先発出場すると、“らしさ”を随所に発揮した。

 打席では、5回無死一塁の場面でライトへの安打を放って一・三塁とチャンスを拡大。近藤健介の勝ち越し犠飛を呼び込んだ。

 また、好調の1番・松本剛がことごとく出塁していたことにもよるが、3度の犠打を早いカウントできっちりと決めているところも勝ちが高い。

 かつて日本大学時代には侍ジャパンの大学代表に選出されたこともあったが、自ら打撃に課題があるとしてプロ入りを断念した経緯がある。それから社会人・NTT東日本で打撃にも磨きをかけ、ここまでの打率は打率.290。規定打席には到達していないとはいえ、ルーキーイヤーから健闘を見せている。

 また、身長167センチと小柄ながらパンチ力も兼ね備え、ここまで27安打で2本塁打をマーク。長打率は.419を誇っている。

 さらに四球を選ぶ選球眼もあり、出塁率も.377。攻撃面での貢献が目を引く。

◆ 井端弘和、宮本慎也ら守備職人たちも絶賛

 もちろん、もともと評価の高かった守備はさすがというところで、この日のソフトバンク戦でも好守備を連発。

 社会人時代の恩師でもある井端弘和氏や、宮本慎也氏といった守備の名手として知られるOBたちも、上川畑の守備を絶賛しているという話もある。

 加えて、ここまで決して成功率は高くはないものの、この試合でも1盗塁を決めるなど、盗塁できる足もある。まさに、打てて守れて走れる便利屋というわけだ。

 翌7月10日の同カードでも、安打と盗塁こそなかったが、1四球・1犠打をマーク。ベンチが期待する役割をしっかりと果たしている。

 さまざまな役割を器用にこなし、どのチームも「こんな選手がひとりは欲しい」と思うのが上川畑ではないか。

 これだけの選手を、支配下選手としてはドラフトで全体最後である77番目の指名、ドラフト9位で獲得できたのだから、ファンからは「掘り出し物」という声も聞かれる。

 もちろん、これからプロの壁にぶつかることもあるだろう。しかし、ここまでの活躍ぶりを見ている限り、そういった壁も持ち前の器用さで乗り越え、ゆくゆくは源田壮亮のような球界を代表する遊撃手に成長するのではないかという期待すら持たせてくれる。

文=清家茂樹(せいけ・しげき)

【清家茂樹・プロフィール】
1975年、愛媛県生まれ。出版社勤務を経て2012年独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。野球好きが高じてニコニコ生放送『愛甲猛の激ヤバトーク 野良犬の穴』にも出演中。

この記事を書いたのは

清家茂樹

清家茂樹 の記事をもっと見る

【PR】北海道日本ハムファイターズを観戦するなら「DAZN Baseball」

DAZN BASEBALL

リーグ優勝へ期待が膨らむ新庄体制4年目。清宮幸太郎ら成長著しい若手野手陣、期待の3年目・金村尚真ら伸び盛りの若手投手陣を擁し、悲願の頂を目指す!

「DAZN Baseball」とは、月額2,300円(税込)でDAZNのプロ野球コンテンツをすべて楽しめるプランです(月々払いの年間プランのみ)。

プロ野球だけを楽しみたい方は、月額4,200円(税込)のDAZN Standard​よりも1,900円お得に視聴できます。

POINT

ペナントシリーズ、交流戦、CSまで余さず堪能できる!

② オフシーズンもドキュメンタリーやバズリプレイなどコンテンツが充実!

毎月2,300円でライブ配信・見逃し配信・ハイライトまで視聴可能!

楽天モバイルなら追加料金ゼロで
パ・リーグが楽しめる!【PR】

楽天モバイル パ・リーグSpecial

楽天モバイルに申し込み「Rakuten最強プラン」を契約すると、公式戦やオリジナル番組を追加料金0円で楽しめます。携帯キャリアを乗り換えず、「デュアルSIM」としての契約もおすすめ。パ・リーグをお得に観戦できるチャンスをお見逃しなく。

POINT

① パ・リーグ主催の公式戦・オリジナル番組が見放題!

② 見逃し配信にも対応! スマホやTVなど好きなデバイスで視聴可能!

③ キャリア乗換不要。お得で手軽な「デュアルSIM」契約もオススメ!

もっと読む