コラム 2022.08.31. 06:29

高松商・浅野翔吾は“ドラ1当確”?今年の「高校生野手」の評価は…

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高松商・浅野翔吾 (C) Kyodo News

甲子園を終えて見えた"評価"


 仙台育英の初優勝で幕を閉じた夏の甲子園。この後はU-18・W杯、国体なども控えているが、高校生のドラフト候補については、スカウト陣の評価がほぼ固まったと言えそうだ。

 今回も甲子園未出場の選手を含め、2022年の高校生ドラフト候補について、スカウトや関係者の話などから主な有力候補について紹介したい。前回の投手編に続き、今回は野手編。なお、現時点で大学への進学希望を表明している選手は対象から外している。




上位指名が有力視される選手は…?


▼ 1位指名確実
浅野翔吾(高松商/外野手)


▼ 上位指名の有力候補
松尾汐恩(大阪桐蔭/捕手)
内藤 鵬(日本航空石川/三塁手)
西村瑠伊斗(京都外大西/外野手)


 まず1位指名が確実と見られているのが浅野だ。夏の甲子園では、厳しいマークの中でも3試合で打率7割、3本塁打の大活躍で強烈なインパクトを残した。

 スカウト陣のなかでは170センチという身長を気にする声があったが、甲子園の広い右中間に放り込むなど、その長打力は本物である。打つだけでなく足・肩も高いレベルで備えており、プロの世界でセンターとして期待できる素材だ。


 浅野に続く存在としては、松尾と内藤、西村の3人を挙げたい。

 松尾は4季連続(2年春は控え選手)で甲子園に出場し、通算5本塁打を放った強打の捕手だ。守備面の粗さを指摘する声も聞こえるが、地肩の強さとフットワークの良さは十分で、春から夏にかけて安定感がアップしている。「打てる捕手」として貴重な存在で、大阪桐蔭からは森友哉(西武)以来となる捕手の1位指名の可能性もありそうだ。

 スラッガータイプでは、内藤が筆頭候補となる。身長180センチ・体重100キロの巨漢で、パワーはもちろんスイングに柔らかさがあり、打球速度や飛距離は圧倒的なものがある。プロでもサードができるかという点が評価の分かれ目になりそうだが、上位指名の可能性は高いだろう。

 一方、西村は長打力と確実性を兼ね備えた左の強打者。体はそれほど大きいわけではないが、ヘッドの走りは素晴らしく、広角に長打を放つ。肩の強さと脚力を備えており、外野手としての総合力が高い。


支配下指名の可能性が大きい選手は…?


▼ 支配下指名の可能性大
山浅龍之介(聖光学院/捕手)
内田湘大(利根商/一塁手)
金田優太(浦和学院/遊撃手)
イヒネ・イツア(誉/遊撃手)
戸井零士(天理/遊撃手)
三塚流生(桐生第一/外野手)
井坪陽生(関東一/外野手)
海老根優大(大阪桐蔭/外野手)
黒田義信(九州国際大付/外野手)
古川雄大(佐伯鶴城/外野手)


 近年評価が高くなることが多いスラッガータイプでは、内田や三塚、井坪、海老根、古川などが有力候補だ。特に内田と井坪は春から夏にかけて評価を上げている。

 内田はフォローの大きいスイングで打球を上げるのが上手く、夏の群馬県大会で2本塁打を放っている。投手としても140キロ台後半のスピードを誇り、守備での動きも抜群だ。

 井坪は中島宏之(巨人)と雰囲気の似たフォームで、長打力は十分。内田と同じく投手も務め、肩の強さも申し分ない。

 三塚と海老根、古川は打つ以外の能力も高く、特に古川は多くのスカウト陣が視察に訪れており、注目度の高さがうかがえた。


 ショートでは金田やイヒネ、戸井が筆頭候補となる。なかでも、この夏に強烈なアピールを見せたのは、イヒネだ。

 チームは愛知県大会の3回戦で敗れたものの、2試合で5安打7打点の大活躍。初戦の中部大一戦では、試合を決める本塁打を放っている。攻守ともにまだ粗く、プロでもショートができるかは疑問が残るとはいえ、抜群の運動能力は大きな魅力だ。


支配下指名もあるかもしれない有望選手は…?


▼ 支配下指名も狙える候補
片野優羽(市船橋/捕手)
野田海人(九州国際大付/捕手)
坪井蒼汰(山村学園/三塁手)
藤田大清(花咲徳栄/外野手)
田中多聞(呉港/外野手)
前田一輝(鳴門/外野手)


 夏の甲子園でアピールに成功したのが、片野と前田だ。

 片野は見事なスローイングで盗塁を阻止し、初戦では打った瞬間にわかる本塁打を放った。守備・打撃ともにもう少し動きのキレが欲しいが、堂々とした体格で体の強さがあり、捕手らしい雰囲気を備えている。

 前田は身長190センチの大型外野手。チームは初戦で敗れ、前田も1安打に終わったものの、山田陽翔(近江)の148キロをはじき返し、三塁打にした打撃は見事だった。大柄にもかかわらず動きは良く、肩の強さも備えている。スケールの大きさは、今年の高校生でトップクラスである。


 今年は有力候補が少ない内野手だが、その中では坪井が面白い。

 春の関東大会では市船橋戦で2本の本塁打を放つと、夏の埼玉県大会では2試合連続本塁打。長打力を十分にアピールした。守備面はもう少し動きの軽さが欲しいが、貴重な強打のサードとして注目を集める存在となるだろう。


 今年の高校生候補をみると、投手に比べても上位指名を狙える選手が多い印象を受ける。

 特に外野手を中心に強打者タイプが多く、上位指名候補に挙げた西村以外にも、三塚や井坪、古川に前田などは高く評価する球団が出てくることも十分に考えられる。2位までに以外に多く高校生野手が並ぶという可能性もありそうだ。


☆記事提供:プロアマ野球研究所



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