連敗スタートのDeNAは厳しい状況に
やはり戦力差が違いすぎるのか……。
先週末に行われた日本シリーズは、ソフトバンクが敵地・横浜スタジアムでDeNAに2連勝。これで2018年の第3戦から続く日本シリーズでの連勝を「14」に伸ばした。ソフトバンクは、29日から始まるみずほPayPayドームでのホーム3連戦で4年ぶりの日本一奪還を狙う。
ソフトバンクは第1戦、第2戦ともに盤石の試合運びを見せた。両試合とも序盤に先制点を挙げ主導権を握ると、先発投手が実力通りのパフォーマンスを発揮。点差以上に実力差を見せつけた印象だ。
一方のDeNAは、クライマックスシリーズで阪神と巨人を相手に下克上を果たし、勢いに乗っての日本シリーズだったが、ホームで手痛い連敗スタートとなった。第1戦は5点ビハインドの最終回に3点を挙げて意地を見せたがあと一歩及ばず。第2戦も6点ビハインドから中盤に追い上げを図ったもののパ・リーグ王者の前に万策尽きた。
ただでさえ戦力差がありすぎると囁かれる今年の日本シリーズ。地元での2連勝が下克上の条件とまでいわれたDeNAは非常に厳しい状況に陥ったと言わざるを得ないだろう。
特に第2戦は4番を務めた筒香嘉智が4タコに終わり、ケガのためベンチ外となった主砲・オースティンの穴を埋めることができず。第3~5戦は指名打者(DH)制度が採用されるため、オースティンの戦列復帰も期待されるが、敵地での巻き返しはそう簡単ではないだろう。
そんなDeNAを第1戦は現地の横浜スタジアムで、第2戦は横浜・関内のバーから見守った熱狂的なファンがいる。
1983年の『NHK紅白歌合戦』に出場したこともある演歌歌手の日野美歌さんだ。代表曲の「氷雨」と、葵司朗さんとのデュエット曲「男と女のラブゲーム」は40代以上の方ならカラオケで歌った経験があるだろう。
生まれも育ちも神奈川県という日野さんは、ベイスターズの大ファンとしても有名。実際、日野さんのX(旧Twitter)はベイスターズ戦の観戦記であふれている。
先月29日にはイースタン・リーグのDeNA戦にも駆けつけ、その2日後には関内の立ち飲み酒場でベイスターズを応援している様子を投稿するなど、その熱狂ぶりが伝わってくる。
現地観戦したという第1戦の試合後には、「ソフトバンクに敗れたけれど、9回の裏で見せてくれたベイスターズの底力に、なんだか凄い奇跡を感じ、目頭が熱くなった」とベイスターズナインの奮闘に心打たれた様子。また、「5-0で席を立つ人に、切ない気持ちになったけど諦めちゃダメだね。負けたけど9回裏に希望を見たよ」と、ファンとして模範的な姿勢を共有していた。
また「オースティンの美しき奥様にも、お会い出来た!」と、オースティンの美人妻とみられる女性との2ショット写真もポストしており、日本シリーズの大舞台を堪能している様子だった。
続く第2戦は横浜スタジアムからほど近い関内のバーから“飲酒応援”をしていた日野さん。「どうか昨夜のベイスターズのドラマチックな底力を繋いで、今夜も奇跡を見せてくれww!」と、試合終盤に祈りの投稿をしていたが、日野さんの願いは届かず、DeNAは2連敗を喫してしまった。
果たして日野さんの“ベイスターズ愛”は福岡に移動するナインに届くか。まずは第3戦での反撃に期待が懸かる。
文=八木遊(やぎ・ゆう)