日本シリーズが終了したのも束の間、13日にはプレミア12のオープニングR・グループBが開幕した。侍ジャパンは、初戦のオーストラリア戦を9-3で快勝。優勝に向けて幸先にいいスタートを切った。
15日からは舞台を台湾に移し、韓国、チャイニーズ・タイペイ、キューバと強豪国との対戦が続く。野球ファンはもうしばらく“野球三昧”の日々を楽しめそうだ。
そんな中、今年の日本シリーズで相まみえたDeNAの三浦大輔監督とソフトバンクの柳田悠岐選手は、プレミア12とは別のイベントを心待ちにしているかもしれない。
今週末の16~17日に行われる中央競馬である。
16日の福島競馬10R・西郷特別に出走を予定しているリーゼントミニーという4歳牝馬がいるが、同馬を所有しているのが他でもない三浦大輔監督である。
リーゼントミニーはこれまで地方競馬の門別で1勝、中央の福島で1勝の計2勝を挙げ、現在は2勝クラスに在籍。8月の札幌競馬で9着に敗れて以来の実戦を迎えるが、今回走る福島ダート1150mは、昨年11月に勝利を飾っているコースだけに、1年ぶりの白星も期待できそう。何より日本シリーズを制した三浦監督の勢いと幸運が同馬を後押ししてくれるかもしれない。
2011年にJRAで馬主デビューを果たした三浦監督。これまでの出世頭は、リーゼントロックという馬で、8歳で引退するまで50戦して6勝を挙げた。重賞勝利こそなかったが、生涯獲得賞金は1億5000万円を超えている。
中央に所属する現役馬はリーゼントミニーと、6歳牡馬のリーゼントジャンボの2頭だけとなっており、三浦監督も久々の愛馬の勝利に気合が入っているだろう。
そしてリーゼントミニーと同じ16日には、鷹の主砲・柳田選手の愛馬も出走予定だ。京都4R・2歳未勝利戦にスタンバイしているセイフウサツキという2歳牝馬である。
今年6月にデビューしたセイフウサツキは、過去2戦ともに武騎手とのコンビで7着、5着。レースを使われるごとに動きは良化しており、同コンビで三度目の正直も夢ではないだろう。
三浦監督に比べると柳田選手の馬主歴はまだ浅く、JRAの馬主資格を取得したのは2022年だった。23年7月には北海道セレクションセールというセリ市で3頭を合計約1億円で落札したことが話題となったが、セイフウサツキはそのうちの1頭である。
その後、柳田選手は今年7月の世界最大規模のセリ市、セレクトセールに初参加。ここでは2頭を合計約9000万円で落札しており、約1年の間に2億円近くをサラブレッドの購入に費やしたことになる。
ちなみに昨年競り落とした2歳馬の3頭は、今年6月以降にデビュー済み。3頭合わせて6戦しているが、最高着順は3着と、まだ初陣を飾れていない。シーズンオフとなって初めて迎える愛馬のレースだけに、柳田選手もセイフウサツキの走りには大きな期待を抱いていることだろう。
その他には、ロッテの吉井理人監督も馬主資格を持つ一人だ。リジンという5歳牡馬は、先月14日の京都競馬で1番人気を背負って5着に敗れたが、同日はロッテと日本ハムとのCSファーストステージ第3戦が行われていた。
熱戦となった同試合の3回裏にロッテは同点に追いつかれたが、まさにそのタイミングでリジンがレースに出走していた。
また、その試合で日本ハムの指揮を執っていた新庄剛志監督も“馬主”である。といっても、これまで所有したのは、210万円の安値で落札した牡馬の1頭だけ。タノシンジョイという名前を授かった同馬は、09年から13年まで地方・南関東で40戦4勝の成績を残し、引退まで約700万円の賞金を獲得している。
野球界の大物馬主といえば、佐々木主浩氏の名前が真っ先に挙がるが、三浦・吉井両監督や、柳田選手などの“現役組”の馬主としての活躍にも期待したいところだ。
文=八木遊(やぎ・ゆう)
15日からは舞台を台湾に移し、韓国、チャイニーズ・タイペイ、キューバと強豪国との対戦が続く。野球ファンはもうしばらく“野球三昧”の日々を楽しめそうだ。
そんな中、今年の日本シリーズで相まみえたDeNAの三浦大輔監督とソフトバンクの柳田悠岐選手は、プレミア12とは別のイベントを心待ちにしているかもしれない。
今週末の16~17日に行われる中央競馬である。
16日の福島競馬10R・西郷特別に出走を予定しているリーゼントミニーという4歳牝馬がいるが、同馬を所有しているのが他でもない三浦大輔監督である。
リーゼントミニーはこれまで地方競馬の門別で1勝、中央の福島で1勝の計2勝を挙げ、現在は2勝クラスに在籍。8月の札幌競馬で9着に敗れて以来の実戦を迎えるが、今回走る福島ダート1150mは、昨年11月に勝利を飾っているコースだけに、1年ぶりの白星も期待できそう。何より日本シリーズを制した三浦監督の勢いと幸運が同馬を後押ししてくれるかもしれない。
2011年にJRAで馬主デビューを果たした三浦監督。これまでの出世頭は、リーゼントロックという馬で、8歳で引退するまで50戦して6勝を挙げた。重賞勝利こそなかったが、生涯獲得賞金は1億5000万円を超えている。
中央に所属する現役馬はリーゼントミニーと、6歳牡馬のリーゼントジャンボの2頭だけとなっており、三浦監督も久々の愛馬の勝利に気合が入っているだろう。
そしてリーゼントミニーと同じ16日には、鷹の主砲・柳田選手の愛馬も出走予定だ。京都4R・2歳未勝利戦にスタンバイしているセイフウサツキという2歳牝馬である。
今年6月にデビューしたセイフウサツキは、過去2戦ともに武騎手とのコンビで7着、5着。レースを使われるごとに動きは良化しており、同コンビで三度目の正直も夢ではないだろう。
三浦監督に比べると柳田選手の馬主歴はまだ浅く、JRAの馬主資格を取得したのは2022年だった。23年7月には北海道セレクションセールというセリ市で3頭を合計約1億円で落札したことが話題となったが、セイフウサツキはそのうちの1頭である。
その後、柳田選手は今年7月の世界最大規模のセリ市、セレクトセールに初参加。ここでは2頭を合計約9000万円で落札しており、約1年の間に2億円近くをサラブレッドの購入に費やしたことになる。
ちなみに昨年競り落とした2歳馬の3頭は、今年6月以降にデビュー済み。3頭合わせて6戦しているが、最高着順は3着と、まだ初陣を飾れていない。シーズンオフとなって初めて迎える愛馬のレースだけに、柳田選手もセイフウサツキの走りには大きな期待を抱いていることだろう。
その他には、ロッテの吉井理人監督も馬主資格を持つ一人だ。リジンという5歳牡馬は、先月14日の京都競馬で1番人気を背負って5着に敗れたが、同日はロッテと日本ハムとのCSファーストステージ第3戦が行われていた。
熱戦となった同試合の3回裏にロッテは同点に追いつかれたが、まさにそのタイミングでリジンがレースに出走していた。
また、その試合で日本ハムの指揮を執っていた新庄剛志監督も“馬主”である。といっても、これまで所有したのは、210万円の安値で落札した牡馬の1頭だけ。タノシンジョイという名前を授かった同馬は、09年から13年まで地方・南関東で40戦4勝の成績を残し、引退まで約700万円の賞金を獲得している。
野球界の大物馬主といえば、佐々木主浩氏の名前が真っ先に挙がるが、三浦・吉井両監督や、柳田選手などの“現役組”の馬主としての活躍にも期待したいところだ。
文=八木遊(やぎ・ゆう)