国内リーグで驚異の打率.404 第3の“キューバの至宝”が来日
7月24日、ロッテの新外国人選手、アルフレド・デスパイネが来日した。
フレデリク・セペダ(巨人)、ユリエスキ・グリエル(DeNA)同様、彼もまた「キューバの至宝」と呼ばれる。「いったい何人の至宝がいるの?」というツッコミはさておき……デスパイネの実力は折り紙つきだ。
2004年にキューバ・リーグでデビューすると新人王次点に。2009-2010シーズンには首位打者と本塁打王の二冠を獲得し、打率は.404という驚異的な数字を残した。キューバ代表として国際試合でも活躍。2013年のWBCではセペダ、グリエルともに中軸を担い、大会最多タイ本塁打をマークしている。
同年からメキシカン・リーグでプレーし、今年も開幕から20試合で打率.346、5本塁打、15打点を記録するなど好調を維持。まさに脂が乗り切っているところでロッテが獲得したのだ。
劣悪な環境で知られるキューバ・リーグでプレーしていただけに、ハングリー精神も申し分ない。7月24日の入団会見後、即ウェートトレーニングをこなすなど、本人もやる気満々である。
早くも表れたデスパイネ効果 ハフマン、クルーズが絶好調
ただ、ハングリー精神といえば見過ごせない男がいる。今季から加入したチャッド・ハフマンだ。米国でのキャリアのほとんどがマイナー暮らし。出場機会を求め昨年のロッテ秋季キャンプにテスト生として参加し、入団契約を勝ち取った苦労人は、外野守備ではダイビングキャッチを連発し、打撃では凡打に終わっても一塁まで全力疾走を欠かさないという、ハングリー精神の塊のような選手である。
そのハフマンがこのところ打ちまくっているのだ。デスパイネ獲得が発表された7月15日以降、7試合連続安打で25打数13安打と大当たり。本塁打はそれまでわずか2本だったが、7月22日、23日のソフトバンク戦では2試合連続アーチを記録するなど目に見えて調子を上げている。
それもそのはず。7月14日のソフトバンク戦での頭部死球により戦列を離れているクレイグ・ブラゼルが復帰となれば、デスパイネ、ブラゼル、ルイス・クルーズと外国人枠を争うことになるのだ。ここで結果を出せなければ、海を渡ってなお2軍に身を置くことになる。
また、クルーズもハフマンと歩調を合わせるように、直近7試合で25打数10安打と打撃好調。驚異的な守備力に定評があるが、7月22日のソフトバンク戦では本塁打を二桁の大台に乗せ、予想外のパンチ力も発揮している。もちろん、戦列を離れているブラゼルのNPBにおける実績は改めて語るまでもないだろう。
デスパイネのデビューは早ければ7月29日の日本ハム戦と見られる。その日本ハムは現在リーグ3位(7月26日現在)。4ゲーム差の5位に甘んじているロッテとしては、CS出場圏内生き残りのため、これ以上引き離されるわけにはいかない相手。
デスパイネの推定年俸7000万円は、実働2ヵ月と考えれば払い過ぎとの声もあるが、彼の加入による外国人枠争いがチーム力全体を押し上げCS進出に……ともなれば7000万円も安いものである。
文=清家茂樹(せいけ・しげき)