コラム

WBC開幕まであと2カ月…侍ジャパンの「残り9名」を考える

無断転載禁止
侍ジャパン・小久保裕紀監督

侍ジャパンメンバー19名発表!


 残り9名だ――。

 昨年末、青木宣親(アストロズ)が09年の第2回大会以来の日本代表メンバー選出。これで今年3月に開幕する第4回WBCの侍ジャパンは、すでに発表されているメンバーを含む19名が決定した。

【投手】7名
増井浩俊(32歳/日本ハム)
宮西尚生(31歳/日本ハム)
大谷翔平(22歳/日本ハム)
牧田和久(32歳/西武)
則本昂大(26歳/楽天)
菅野智之(27歳/巨人)
秋吉亮(27歳/ヤクルト)

【捕手】2名
大野奨太(29歳/日本ハム)
嶋基宏(32歳/楽天)

【内野手】5名
中田翔(27歳/日本ハム)
松田宣浩(33歳/ソフトバンク)
菊地涼介(26歳/広島)
坂本勇人(28歳/巨人)
山田哲人(24歳/ヤクルト)

【外野手】5名
内川聖一(34歳/ソフトバンク)
秋山翔吾(28歳/西武)
鈴木誠也(22歳/広島)
筒香嘉智(25歳/DeNA)
青木宣親(34歳/アストロズ)

 世界の王監督のもと優勝を飾った06年の第1回大会では、チームの主力選手のほとんどは70年代生まれだったが、あれから11年が経過。今大会発表済みメンバー19名中9名が平成生まれ、内6名は90年代生まれの選手である。まさに新世代の侍ジャパンと言っても過言ではないだろう。


代表候補は?


 残り9名の選出だが、前回大会のメンバー内訳を見ると投手13名、捕手3名、内野手6名、外野手6名。これを参考にすれば投手残り6名、捕手1名、内野手1名、外野手1名となる。ちなみに小久保監督は「大谷は基本的に投手起用」と明言している。

 投手陣ではやはりメジャー組の動向が大きく影響するはずだ。すでにクローザーを期待された上原浩治(カブス)は年末のテレビ朝日系『報道ステーション』出演時に自ら出場辞退を発表。右肘手術からの完全復活を目指すダルビッシュ有(レンジャーズ)も球団側が参加に難色を示し、過去大会で活躍した岩隈久志(マリナーズ)、前田健太(ドジャース)、田中将大(ヤンキース)、そしてマイアミ・マーリンズに移籍したばかりの田沢純一らの出場もまだ不透明だ。

 彼らメジャー組に加え、先発では武田翔太や千賀滉大のソフトバンク勢、昨秋の強化試合では結果が出なかったものの、ペナントで活躍した野村祐輔(広島)や石川歩(ロッテ)も候補。ブルペン要員では、2年連続30セーブ越えの山﨑康晃(DeNA)や沢村拓一(巨人)、左腕枠では松井裕樹(楽天)、岡田俊哉(中日)といった若手投手の代表入りも有力視されている。個人的には、もしメジャー組の参加が実現しないようなら、ぜひ代表経験豊富な涌井秀章(ロッテ)の招集を期待したい。


国際大会に必要な経験


 前回大会の田中将大(当時楽天)が顔面蒼白で開幕戦マウンドに立ち尽くした姿は衝撃的だったが、どんなタフな選手でも慣れない国際舞台では極度の緊張に襲われる。だからこそ、求められるのは経験値。経験は金を出しても買えない。これは投手だけでなく、捕手や野手にも同じことが言えるだろう。

 第2回大会で城島健司や阿部慎之助とともにベンチで配球を話し合っていたという37歳ベテラン捕手の石原慶幸(広島)、第1回大会決勝のキューバ戦「神の手スライディング」で一躍有名になり、アメリカのハードな環境でプレーし続けている35歳の内野ユーティリティープレイヤー川崎宗則(カブスFA)らの招集を検討してもいいのではないだろうか。


イチローの代表復帰にも期待


 そして、あの偉大な男の代表復帰にも期待したい。43歳になった天才打者イチローである。前回大会前に「09年の第2回大会を終えた時点で3回目の出場は考えられない」と代表辞退を発表したイチロー。しかし、いまだ彼以上のネームバリューを持つ選手は日本球界に出現していない。名実ともに世界で最も有名な日本の野球選手。短期決戦は戦力分析はもちろん、時に「ハッタリ」が重要だ。まだベンチには伝説の男が控えている・・・相手チームにそんなプレッシャーを与えられるのは、背番号51しかいないだろう。

 同点で迎えた9回裏二死満塁でコールされる「代打イチロー」。まさに最強で最高の切り札だと思う。もちろん野球ファンとしては、イチローと大谷翔平や山田哲人の若い選手が同じチームでプレーする姿を見られる楽しみもある。東京ドームの外野で並ぶ、鈴木一朗と鈴木誠也の年の差21歳の「スズキコンビ」が実現したら大いに盛り上がるはずだ。

 侍ジャパン28名の最終登録期限は2月6日(日本時間7日)。運命の日まで、残り約1カ月である。

文=中溝康隆(なかみぞ・やすたか)
ツイート シェア 送る
  • ALL
  • De
  • 西