ニュース 2024.04.24. 15:36

野球指導の最前線、分かりやすい理論と実践で野球がもっと上手くなる|Gate1Field Baseball Labo

無断転載禁止
昨年9月に横浜市青葉区にオープンした野球塾『Gate1Field Baseball Labo』。前編では低学年クラスのレッスンの様子を紹介しましたが、後編では『4スタンス理論」に基づいた、より高度でパーソナルな指導が行われている高学年クラス、中学生クラスのことを中心に代表の菅澤遼さんにお話を聞きました。




【昔と今で全く異なる技術理論】


——野球チームを立ち上げて監督になるのではなく野球塾を始めた理由は?

チームの監督をやってほしいというお話しもいくつかいただいたこともありました。ですが、野球チームだとどうしてもレギュラーと控えがいたり、(子どもに対して)そういう評価をしないといけないですよね。それはチームとしては必要なことだと思うのですが、私はあまり得意ではありません。そう考えていると「レギュラーも控えもなく純粋に野球を上手くなろうとする場所ってないよな」と思ったんです。レギュラーとか補欠とか関係なく、子ども達が黙々と純粋に野球が上手くなるために練習できる場所があってもいいのではないか? みんなで技術を磨き合っていける場所も今の野球界には必要だ、そんなことを思って昨年9月に『Gate1Field Baseball Labo』を立ち上げました。

——指導をする上でのバックボーンになっているものは?

社会人まで野球をやっていました。でも私が現役時代にグラウンドで経験したことや知識は、今の時代に子ども達を指導する上ではそんなに役には立っていません。役に立っていないと言うと語弊があるかもしれませんが過去の経験に固執しないように気をつけているという表現の方が正しいかもしれません。現代の野球に柔軟に対応していかなければなりませんから。私は内野をやっていたのですが、例えばグラブの出し方ひとつでも、昔と全然違う理論で指導をしています。それを子ども達にもロジカルに分かりやすく伝える事が大事なので、前職のコンサルタント時代の経験の方が子どもを指導する上では役立っているようにも思います。
技術的な部分では、打ち方の指導ならこの人、投げ方の指導ならこの人と、野球指導者の方の元に出向いて指導法や理論を学んだりして常に知識・経験をアップデートしています。

——「背中が丸まっている子が多いですね。これは改善しないと、この先も野球をやっていくのであれば故障につながる問題です」と前回話してもらいましたが、背中が丸まっている、いわゆる猫背は野球にどんな悪影響があるのでしょうか?

背中が丸まってしまうと頭が下がって前に出ますよね? 頭は体のなかで一番重たい部位なので、そうすると重心がどんどんつま先側、前にかかります。バッティングも守備もピッチングも全部において前に突っ込んでしまいます。あとは背中が丸まってしまうと胸郭部が開かないのでバッティングも柔らかさが出ないですし、投げる時も胸郭部が開かないと肩、肘の故障に繋がる恐れがあります。その辺の影響がすごく大きいかなと思います。

——そういう子どもはどのように改善させるのでしょうか?

練習に入る前にストレッチやブリッジ、股関節のトレーニングをやったりしてまずは解きほぐすところからやっています。

——基本的な運動機能が全体的に低下している原因として考えられるのは、やはり外で遊ぶ機会などが減っているから?

そうだと思いますね。木登り、鬼ごっことか、私たちが子どもの頃にやっていた遊びなどをやらなくなったことが大きいと思います。ジャングルジムとか雲梯(うんてい)とかも危ないからということで学校や公園から撤去されているところも多いようです。

ポスト シェア 送る

もっと読む

連載・コラム
カラダづくり
練習
お役立ち
チーム紹介
TOPICS