『BAY BLUE FESTIVAL』(写真:萩原孝弘)

 11月22、23日の2日間に渡って行われた『横浜DeNAベイスターズ BAY BLUE FESTIVAL ~ BAYSTARS FUN! DAYS ~ Supported by ありあけハーバー』。NPB全体でも異例の2daysイベントは、初日は2万人弱、2日目は前日にチケットが完売するなどの大人気。また球場の外でも横浜公園内のステージを設置し、日本大通りまで会場を拡大したことで、周辺を含めた2日間で81600人の観客を動員した。それに合わせてイベント用のグッズもすべて完売と、ファンのニーズにも応える形となった。

 イベントには定評があり、常にチャレンジングな企画を敢行してきたDeNA。今回のイベントを打ち出したプロジェクトチームに趣旨を確認した。

 まず2Daysに決定した経緯については「年に一度のイベントであることから、『ファンの皆さまが選手を身近に感じられる特別な時間をつくりたい。FAN EXPERIENCE FIRST で考えよう』という言葉を、プロジェクトチームの合言葉として掲げていました。例年、定員を大幅に上回る募集をいただいている中で『1人でも多くのファンの方にイベントを体験してもらいたい』『応募いただいた方全員に来場してもらうことはできないか?』『待機列を解消し、よりコンテンツを楽しんでもらいたい』そう考えたことが、検討の出発点となりました」と年々増加しているファンの希望に応えようとの考えからスタート。「さらに今年は3連休という日程条件もあったため、2日間開催にチャレンジしようという結論に至りました」と暦の上の後押しもあり、2日間開催に踏み切ったと説明した。

 またゲストに日向坂46や虹のコンキスタドール、AKB48のアイドルに加え、もはやおなじみのダーリンハニー吉川に加え、ラパルフェや鬼越トマホーク、TikTokで人気のナチョスらバラエティに富んだ芸人を出演者にラインナップ。そこには「以前球団のイベントに出演いただいたアーティストやベイスターズファンのアイドル・芸人さんなど、球団や野球とゆかりのある方にご出演いただいています。また今回のイベントをきっかけに様々な層のお客様に楽しんでいただきたいと思い、キャスティングさせていただきました」とベイスターズに近しく、また馴染みやすい人選の結果と明かした。

 そのうえでコンセプトでもある『誰もが主役になれる』イベントにするため「選手やベイスターズを愛してくださっているファンの皆さまに楽しんでいただくのはもちろん、選手と触れ合えるコンテンツや、シーズン中には見られない素の表情を引き出し、選手をより身近に感じてもらえるような企画づくりを心がけました」とステージで選手間しかわからないような裏話的な要素を含んだクイズやお絵かきコンテストなど、真剣勝負が行われる横浜スタジアムのグラウンドで非日常感を演出。

 さらに「今年初めてベイスターズを知った方にも、もっと好きになってもらいたいという思いから、少しでも選手を近く感じられたり、横浜スタジアムのグラウンドにおりる体験ができたりする企画を取り入れました。そこまで野球やチームに興味がないご家族やご友人を誘って来場しても楽しんでいただけるよう、アーティストライブイベントなどのコンテンツも取り入れることにしました」と初日にはグラウンドにステージを配し、牧秀悟や宮﨑敏郎の入場曲を歌うBAADとけんいちが生歌を披露。シーズン中のイベントでも登場したFIELD OF VIEWも新曲を含めて熱唱するなど、異次元空間を作ることに成功した。

 キャプテンの牧も「2日間という形でたくさんに人に来てもらってすごく良かったです。一年間の感謝を伝えられて良かったなと思いました」と満足気に振り返った2025年のBAY BLUE FESTIVAL。スタジアムだけではなく周辺エリアも巻き込んだ今シーズン最後の一大イベントは、大熱狂で幕を閉じた。

取材・文・写真:萩原孝弘

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