「投げられていることにまず成長している部分もありますし、投げられてプラスになることも多い。投げていく中で自分の投球を確立していけたらいいかなと思います。もっともっと自分の投球が上にあると思うので、そこの投球ができるように頑張りたいと思います」。
ロッテの高卒3年目・木村優人は、2月の対外試合から4試合・15イニングを投げるなど、前年のこの時期は練習試合・オープン戦での登板は3試合・5イニングだったが、登板数・イニング数ともに多く投げている。
プロ2年目の昨季は22試合・68回を投げ、3勝2敗5ホールド1セーブ、防御率3.31と、先発、リリーフをこなすなど実戦経験を積んだ1年になった。昨年のオフはストレートの強さを求めてきたが、今オフも「変わらずまっすぐが投げられないといけないことには変わらないので、強さをもう1つ、2つ上げられるようにしっかり自主トレしていました」とブレずにストレートの強さを求めてきた。
都城春季キャンプでは2月3日にブルペン入りすると、7日にライブBPに登板。佐藤都志也、西川史礁に対し合計20球を投げ、安打性のあたりを3本に抑えた。本人は「まっすぐの投げている感覚は正直よくなかったですけど、最後の方はまっすぐの自分の回転というか、キレも出てきたので、あのボールを最低限投げられるように。変化球はまだまだなので、自分の練習次第で直していきたいと思います」と納得がいっていなかった。
「自分のピッチングを見てもらいたいですし、キレのあるまっすぐとどの球種でもカウントが取れるのが武器なので、そこをしっかりアピールして自分のピッチングを最大限に見せられればいいかなと思います」と対外試合に向けて意気込み、チームの対外試合初戦となった2月14日のDeNAとの練習試合に先発し2回を無失点に抑えた。
2月21日の楽天戦で3回無失点、2月28日の西武戦では4回を投げ2失点にまとめると、3月10日のオリックス戦では6回・79球を投げた。
この日の登板では初回15球のうち11球がストレートだった。意図してストレートを多めに投げたのか確認すると、木村は「まずまっすぐを通してから変化球をオリックス戦のテーマにしていて、まっすぐがうまく投げられないことには、変化球がついてこないと思ったので、まずまっすぐで打たれる、抑えるは関係ないですけど、自分のまっすぐをしっかり今シーズン初のオリックスさんの対戦でもあったので、まっすぐ投げてからゲームに入るようにしました」と説明。
現状のストレートについては「精度はあんまりよくないですけど、コースに投げられた時には自分のボールが投げられていると思いますし、オリックス戦も少しばらつきがありましたけど、そこの調整がうまくいけば、まっすぐの走りも良くなる。すごい修正するところでもありますし、自分のポイントでもあるかなと思います」と自己分析した。
この春、縦に落ちるカーブが良い。10日のオリックス戦では、1-2の4回一死一塁で中川圭太を2ボール2ストライクから空振り三振に仕留めた5球目の119キロ縦カーブ、1-2の5回一死走者なしで森友哉を1ボール2ストライクから空振り三振に仕留めた5球目の121キロ縦カーブが良かった。
「カーブも緩いカーブと速いカーブを投げ分けているんですけど、そこはうまく区別もついていますし、三振の取るボールとカウント取るボールで区別がついている。そこはすごく投球をしていても楽ですし、三振を取れるボールということでもいいかなと思います」と手応えを掴む。
昨年8月以降に投げるようになったチェンジアップは都城春季キャンプ中、「握り自体は少し変えたり、色々考えながら自分でも試していきたいところもあるので、少し握りを変えてみたりやっていきたいです」と試行錯誤していたが、実戦が始まってからは「まだ完成しているとはいえないですけど、投げていく中でイメージはできていますし、投げていく中で落ちるイメージ、タイミングを外せるイメージがついてるので、そこだけでも投球の幅も広がる。投げていて感触は悪くないです」と思い描いたボールを投げられている。
まもなく新シーズンが幕を開けようとしている。「今から変えるというのはできないと思うので、もう1回自分のピッチングを見直して、まっすぐが自分の売り。力感のないところからまっすぐがくるのが自分の持ち味。そこの再確認と変化球の精度とタイミングを外すような投球を心がけて開幕までしっかり準備したいなと思います」。シーズンに向けてギアを上げていく。
取材・文=岩下雄太