球春到来!
2月1日、野球ファンにとっての“お正月”がやって来た。
長かったオフが終わり、12球団一斉にキャンプイン。各地で新シーズンへ向けた戦いがはじまる。そんな中、12球団で唯一海外でキャンプインを迎えるのが、昨季の日本一王者・北海道日本ハムファイターズだ。
日本からおよそ10時間のフライトを経て、戦いの地・アリゾナ州はピオリアに到着。チャーター便の番号は1986便。“行くハム”にするという念の入れようで、縁起も担ぎながら連覇へ向けての第一歩を記した。
あと2年はアリゾナで...?
拠点となるのは「パドレス・ピオリアスポーツコンプレックス」。その名の通りMLBサンディエゴ・パドレスの施設である。
温暖な気候のもと、メジャー流の広く充実した施設でトレーニングを行うことができるというのが最大のメリットで、キャンプを控えたメジャーリーガーが訪れることもあるという。
日本ハムがアリゾナでキャンプを行うようになったのは昨年のこと。もともとは長らくキャンプ地にしていた沖縄・名護の練習施設の老朽化が進行してしまい、その対応に時間がかかるということで一次キャンプの場所を移す運びになった。
なお、名護の新球場は2020年の完成予定となっているため、現時点では2019年までアリゾナで一次キャンプを行う方針でいると報じられている。
海外キャンプのメリットとは...
海外キャンプとなれば当然費用もかかる上、国内と比べると集客も落ちる。キャンプ地限定グッズなどによる貴重な収益も減ることが予想されるが、その分キャンプならではの“フィーバー状態”を回避することができ、練習に集中できるというのが最大のメリットになる。
特に日本ハムには大谷翔平がおり、ほかにも中田翔や増井浩俊、宮西尚生といった代表クラスの選手が多数所属している。注目度の高いチームだけに、なによりも環境を優先したいという思いも強いことだろう。
実際のところ、アリゾナでのキャンプがチームにどれだけの好影響をもたらしたのかという部分を計ることはできない。分からないものの、1987年以来となる海外キャンプへの変更・挑戦をした日本ハムの2016年シーズンは、日本シリーズ制覇という最高の結果で終わっている。
アリゾナから連覇を目指すシーズン。日本ハムはどんな戦いを見せてくれるのか。そして日本ハムに追随する球団が今後増えていくのか...。唯一のキャンプ“海外組”、日本ハムから目が離せない。