充実の第1クールに幕
ヤクルトの春季キャンプも、4日で第1クールが終了。来月からWBCを控える侍ジャパンの山田哲人も、充実した様子でキャンプの4日間を駆け抜けた。
4日もフルメニューをこなした山田。休日を前にして最後に待っていたのは、サブグラウンドでの特守だった。
特守の直前、ノッカーの森岡良介コーチに「何分間ですか?」と茶目っ気たっぷりに聞いた山田。コーチの答えは「教えない」。これには山田も顔をしかめた。
この特守は飛んだり泥だらけになったりというものではなく、正面のゴロを中心にとにかく数を捌くというもの。土曜日ということもあって100人を超えるファンが見守る中、的確にゴロを捌き続けた。
「今日のノックのテーマは、基本を大事に」と語った山田。「守備面でのバランス、フォームなどを意識して出来ました」と話をしてくれたが、疲れの色は隠せなかった。
それでも、多くのファンに見守られた中での練習には、「お客さんあってのプロ野球。多くの方に見られていると、モチベーションも上がります」と笑顔を見せる。
世界を“無意識に意識”!?
この日の練習前にはハプニングも。ふだんから慣れ親しむため、自宅や宿舎で所有していたWBCの公式球を無意識で持ってきてしまったというのだ。
もはや“無意識”のうちに世界を“意識”してしまっている状態。しかし、それだけ触れているだけあって、ボールに対する戸惑いはもうない。「結構なじんできました。最初は一回り大きいような違和感がありましたけど、今ではキャッチボールも問題ないです」と頼もしく言い切った。
「練習の量もこなしましたし、質も良かった。体のケアをしっかりして、第2クールにいい感じで入りたい」と山田。休み明けの6日から始まる第2クール。ここからさらにギアを上げ、待っている世界との戦いに挑む。