実戦形式のバント練習、1球で決める
DeNAのラミレス監督が6日、宜野湾春季キャンプの全体練習後に、ヤクルトから新加入した田中浩康の堅実なプレーを褒め称えた。
第2クール初日ということもあり、この日からより実戦に近い練習メニューが増えたDeNAの一軍キャンプ。その中で背番号『67』のソツのない動きが目を引いた。
「チームバッティング」と銘打たれた午前中のバント練習では、失敗する選手がいる中、田中は左腕・福地元春の初球をキッチリと成功させた。さらに、午後から行われたベースランニングでも、ムダのないコース取りや帰塁時のターンなど、試合さながらの機敏な動きを披露。第1クール時に、「毎日が勝負です。ベイスターズで無駄な時間は1秒もありません。貴重な時間を過ごさせてもらっています」と話した通り、自らの持ち味を如何なくアピールした。
ラミレス監督はバント練習の印象を問われると「若手のミスがあった中で、良かったのは田中。バントの上手いベテラン選手が、良い見本を見せてくれた」と名指しで評価した。
また、二塁のレギュラー争いについては「(現在一軍にいる)山下幸輝、エリアンに関しては、去年1年間見てきたので技術は把握している。ただ田中に関しては、ここ数年、出場機会が少なかった。よって今後の試合は、田中に多くの出場機会を与えたい」と、自らの眼で元同僚の現状を把握する方針を示した。
近年のDeNAは正二塁手をなかなか固定できず、現在二軍にいる石川雄洋、宮崎敏郎らも含め、今季も一からの争いとなる。そんな中、新天地での復活を目指すベテランが幸先の良いスタートを切った。