工藤はダイエー、巨人で2ケタ勝利
今オフ、岸孝之、山口俊、森福允彦の3人がFA権を行使し、他球団へFA移籍した。これまで国内球団へFA移籍した投手は31人いるが、そのうち1年目に2ケタ勝利を挙げた投手は誰がいるだろうか…。
FAが導入された93年以降、初めて移籍先1年目で2ケタ勝利を達成したのは、95年の工藤公康(ダイエー)だ。94年オフにリーグ5連覇した西武からFA宣言し、ダイエーに移籍。背番号21を着けた工藤は、先発ローテーションの一角に入り12勝をマーク。しかし、チームはリーグ5位に終わり、プロ入り後初めてBクラスを味わった。
工藤は日本一を達成した99年オフにダイエーから巨人へFA移籍したときも、2ケタ勝利を達成している。2度目のFA移籍となった工藤は、移籍先の巨人でダイエー1年目と同じ12勝を記録し、リーグ優勝に貢献。前年まで所属していたダイエーと対戦した日本シリーズでは、第1戦に先発した。
近年では、13年オフに阪神からDeNAへFA移籍した久保康友、同年に中日からソフトバンクへFA移籍した中田賢一が2ケタ勝利を挙げた。中田は07年に14勝を挙げて以降、シーズン自己最多勝利は08年と12年の7勝が最高だった。しかし、移籍先のソフトバンクでは、打線の援護に恵まれ、7年ぶりに2ケタ11勝、規定投球回に到達した。
10年所属した西武で7度2ケタ勝利を挙げた岸は、新天地となる楽天でも先発の一角として活躍が期待されるが、3年ぶりに10勝以上、巨人へFA移籍した山口俊は2年連続2ケタ勝利を記録できるか注目だ。
1年目に2ケタ勝利を挙げた主なFA戦士
工藤公康(95年 / ダイエー)
成績:22試 12勝5敗 防3.64
工藤公康(00年 / 巨人)
成績:21試 12勝5敗 防3.11
石井一久(08年 / 西武)
成績:25試 11勝10敗 防4.32
杉内俊哉(12年 / 巨人)
成績:24試 12勝4敗 防2.04
久保康友(14年 / DeNA)
成績:28試 12勝6敗 防3.33
中田賢一(14年 / ソフトバンク)
成績:25試 11勝7敗 防4.34