近年固定できていない1番
昨季リーグ3連覇を逃したソフトバンク。打線に目を向けると、3番柳田悠岐、4番内川聖一が固定され、5番以降も長谷川勇也、松田宣浩が相手投手によって5番と6番の打順を入れ替えるなど、ほぼ同じ打順を務めた。柳田、内川というポイントゲッターがいる中で、上位打線、特にリードオフマンをシーズン通して固定することができなかった。
最近10年間のソフトバンクの1番打者最多出場者を振り返ると、リーグ連覇を達成した10年と11年は川崎宗則が130試合以上で務めた。11年は打率こそ.267に終わったが、全144に出場。この年、2番を打っていた本多雄一も全144試合で2番に座るなど、1、2番が固定され、クリーンナップに繋げた。
川崎が同年オフに海外FA権を行使してメジャーに挑戦。翌12年以降は、13年に中村晃が101試合に出場したが、その他のシーズンは100試合以上1番を務めた打者がいない。15年と16年は、1番打者最多出場選手が38試合と固定できず。
13年から3年連続でチーム1番打者最多出場の中村晃は、打率だけでなく四球も多く選ぶことができ出塁率が高い。1番に固定できればベストだが、松田、長谷川の後を打つポイントゲッターとしての役割ができる。そうしたことも、1番打者を固定できなかった原因の1つに挙げられるかもしれない。
今季はロッテからデスパイネが加入し、中軸はさらに厚みを増した。そういった意味でも、上位打線の出塁がカギを握る。今季こそ1番打者を固定したいところだ。
最近10年間の1番最多出場選手
07年 大村直之(76試合)
08年 本多雄一(91試合)
09年 本多雄一(125試合)
10年 川崎宗則(136試合)
11年 川崎宗則(144試合)
12年 本多雄一(79試合)
13年 中村 晃(101試合)
14年 中村 晃(99試合)
15年 中村 晃(38試合)
16年 福田秀平(38試合)
※()は1番での出場試合数