3投手が代表入りで離脱
23日から『第4回 ワールドベースボールクラシック』(WBC)の日本代表の選手たちが本大会に向けた強化合宿がスタートする。本大会が終了するまで、各球団の代表選手は不在になる。開幕前の大事な時期に主力が抜けるのは痛いが、一軍当落線上にいる選手たちにとってはアピールのチャンスだ。
その中でも、ソフトバンクの先発陣は、昨季2ケタ勝利を挙げた武田翔太と千賀滉大が日本代表、7勝をマークしたバンデンハークがオランダ代表に選出と、先発ローテーション候補の投手が3人代表で抜ける。
武田、千賀、バンデンハークの3人がWBCのためチームを離れるが、このほかにも摂津正、寺原隼人、松坂大輔、大隣憲司、中田賢一、岩崎翔、東浜巨、さらにはルーキーの田中正義などがおり、先発のイスを巡った争いはかなり熾烈。現状ではWBC組を除くと、昨季タイトルを獲得した和田毅がローテーション入りが濃厚。残りの枠を25日から始まるオープン戦で、アピール合戦を行うことになる。
復活を目指す摂津
先発に転向した11年から5年連続で2ケタ勝利を挙げた摂津正は、復活を目指す。昨季3月25日の楽天との開幕戦に先発した摂津だったが、3回7安打6失点でノックアウト。4月7日のロッテ戦、5回途中7失点でKOされ翌日二軍落ち。夏場に一軍に復帰したが、2勝に終わった。
今キャンプはB組スタートとなったが、15日にはA組のシート打撃に登板し、19日には紅白戦に登板。その紅白戦では、今宮健太にタイムリーを浴びるなど2回3失点。いまひとつな投球内容となったが、先発入りするためにもオープン戦で修正が求められる。
ルーキ・田中もローテ入りを目指す
復活に期待がかかるベテランがいる一方で、将来を嘱望される若手の先発候補もいる。ドラフト1位ルーキーの田中正義がそうだ。“大学ナンバー1”と呼ばれた田中は、昨年10月に行われたドラフト会議で5球団から指名を受けた逸材。
プロ入り後、初めてのキャンプはA組スタート。14日に初のシート打撃に登板し、打者7人に対して2つの四球を与えたが最速152キロを計測。19日には紅白戦に登板し、2回を1失点に抑えた。創価大4年のときには、右肩の故障で苦しんだが、キャンプも順調に消化しており問題なさそうだ。
武田、千賀、バンデンハークの3人の先発が代表に選出され不在となるが、残ったメンバーでレベルの高いローテーション争いが繰り広げられそうだ。