◆ 「成長している」緒方監督も評価
広島の堂林翔太内野手が26日、開幕スタメンへの意気込みと新打法の手応えを語った。
この日はヤクルトとのオープン戦(浦添)に『2番・右翼』で出場予定だったが雨天中止。それでも勝負のシーズンに備える“鯉のプリンス”は、浦添の室内練習場で黙々とバットを振っていた。
宮崎・日南に引き続き、沖縄でも打撃好調を維持している。『1番・中堅』で出場した23日の韓国・起亜戦では、2本の二塁打をマーク。『2番・右翼』で出場した24日のロッテ戦では逆方向へ2安打を放ち、緒方監督に「成長している」と言わしめた。『6番・左翼』で出場した25日の中日戦は2打数無安打に終わったが、第3打席ではじっくりを見極め四球を選んだ。
師匠・新井貴浩を手本にした新打法に手応えを感じつつも、堂林は「打った打たないよりも、ボール球を振る回数が減った。見逃し方とか見極め。そっちの方に手応えがあります」ときっぱり。緒方監督が賛辞を送ったロッテ戦での右前打は、初回無死二塁の場面で追い込まれながら外角に逃げるスライダーを見極め、次の外角真っ直ぐを一、二塁間へ弾き返した価値ある一打だった。
堂林はこの打席について、「1球前を見逃すことができたから、あの結果(右前打)につながった。右打ちのサインだったわけではないが、最低でも一死三塁になればと。それが最高の結果(無死一、三塁)になってよかった」と振り返った。
◆ 外野に本格挑戦「毎日ちょっとずつ前進できれば」
1月には新井に頼み、鹿児島の最福寺で護摩行を敢行。「去年の夏にお願いしたら、『人に勧めるもんじゃない。本当にきついからやめとけ』と最初は断られたんです。それでもお願いし続けていたら、3回目くらいにようやくOKをもらえました(笑)。効果はシーズンに入らないとわからないが、すでに『行ってよかった』と感じています。あれ以上、きついことはないだろうと…」
昨夏といえば、25年ぶりの優勝へ加速していた時期。好調なチーム、同僚をしり目に、焦りを感じながら「何が変わるかわからない。けど、新しいことに挑戦しなければ」と、荒行参加への思いを貫いた。
出場機会を増やすため、今キャンプから本格的に外野守備に挑戦している。「まだまだ素人なんで、毎日ちょっとずつ前進できれば」と堂林。本職の三塁も含め広島のレギュラー争いはし烈だが、「試合に出られるのであればどこでも。今年はチームに貢献したうえで優勝したい」とアピール継続を誓った。