激戦の巨人内野陣
巨人の内野戦争が凄まじいことになっている。
一塁には阿部慎之助、三塁は村田修一、遊撃は坂本勇人という不動のレギュラーがいたところに、今年から新助っ人のケーシー・マギーが加入した。坂本は当確としても、打の中心を担うベテラン2人に関しては、その座も安泰ではない。
そして課題となっている二塁を見てみると、昨季72試合に出場したルイス・クルーズを筆頭に、ベテランの寺内崇幸、復活にかける片岡治大のほか、2年目の山本泰寛やブレイク期待の辻東倫、新人の吉川尚輝らがひしめく大混戦。どこを見ても熾烈な争いが繰り広げられているのだ。
新オプションは...?
そんな中、キャンプも大詰めを迎えた巨人の練習中に大変興味深い光景が見られた。新助っ人のマギーが二塁に入って練習を行っていたのだ。
本来であれば三塁、もしくは一塁を守る見通しであったが、やはりどちらのポジションにも不動のレギュラーがいる。併用するとなれば、指名打者制のないセ・リーグでは、他のポジションに挑戦するしかない。
ちなみに、マギーのアメリカ時代のスタッツを見返してみると、ブリュワーズに在籍していた2009年にメジャーで22試合二塁についた経験を持っている。
8年前のデータを信用していきなり任せるなんてことはないにしても、マギーが二塁を守るというオプションが使えるのだとしたら...。阿部や村田と同時にスタメンに名を連ねるという“超重量打線”への期待も現実味を帯びてくる。
もし本当に併用を考えるのであれば...
ただし、もし本気で阿部・村田・マギーの併用を考えた場合、マギーの二塁起用はやはり厳しいように思う。メジャー復帰後に膝の故障も経験しており、やはり二塁守備となると不安もリスクも大きい。
そこで、提案したいのが「二塁・村田」というプランである。
年齢を重ねてからの負担の多いポジションへのコンバートとなると非現実的ではあるが、村田は3度のゴールデングラブ受賞歴を持つ守備の名手。マギーと比べると、村田の方が上手くこなしそうなイメージが沸く。
思えばルーキー時代の2002年、横浜のサードには古木克明がいたため、村田は二塁を守っていた。今から15年前の話であり、張り合うわけではないが、経験で言えば村田もプロで二塁を守った経験を持っているのだ。
クルーズがWBCに参戦しているのに加え、期待の若手・山本も吉川も出遅れ...。こうした事情が重なり、もし本当にマギーを起用するという方向になるのなら、その前に「二塁・村田」という可能性があってもいいはずだ。