鳥谷の復活に期待
14年オフに阪神を自由契約となり15年に広島に復帰した新井貴浩(広島)が、昨季リーグMVPに輝けば、15年移籍後自己ワーストの成績に終わった村田修一(巨人)は3年ぶりに打率3割を記録、オリックスを自由契約となりヤクルトに入団した坂口智隆(ヤクルト)はチームトップの155安打をマークし復活した。近年打撃不振に苦しんだ選手たちが、全盛期とまではいかないまでも、成績を大きく改善させた。
新井、村田、坂口に続けと、復活に期待がかかるベテランがいる。鳥谷敬(阪神)がその一人だ。鳥谷はといえば、2004年9月11日の巨人戦から連続出場を続けるなど、10年以上、阪神のショートのレギュラーとして活躍した。
しかし、昨季は全試合に出場したものの、極度の打撃不振に陥り、レギュラー定着後自己ワーストとなる打率.236に終わった。シーズン後半はベンチを温める日々が続くなど、悔しい1年となった。
これまではレギュラーを守る立場だったが、今年はレギュラーを奪う立場。金本知憲監督は、ショートのポジションを争う北條史也と同じレベルであれば、若い北條を起用すると明言する。厳しい立場に立たされた鳥谷だが、36歳を迎える今季、復活を目指す。
田中浩は新天地で復活を目指す
DeNAの田中浩康も当てはまりそうだ。田中浩は07年と12年にベストナイン、12年にゴールデングラブ賞を受賞するなど、長年ヤクルトのセカンドのレギュラーに君臨した。しかし、ヤクルト時代最後の3年間は、日本を代表する選手に成長した山田哲人(ヤクルト)にレギュラーを奪われ、出場機会が大幅に減少。セカンドだけでなく、外野にも挑戦した。
昨季限りでヤクルトを自由契約となり、今季からDeNAに移籍。DeNAのセカンド事情をみると、昨季は石川雄洋の87試合が最多出場とレギュラーが固定されていない。田中浩は紅白戦、練習試合から『2番・二塁』で積極的に起用され、25日に行われた巨人とのオープン戦では、3打数2安打とアピールした。
その他、昨季打率.213に終わった松井稼頭央(楽天)、日本ハムからオリックスへFA移籍後苦戦が続く小谷野栄一(オリックス)、昨季7試合の出場にとどまった梵英心(広島)なども復活に期待がかかる。