◆ アピール続ける新人
西武のドラフト3位ルーキー・源田壮亮が攻守にわたって躍動。西武にとって長年の課題となった“遊撃手問題”が、今年こそ解決するかもしれない。
WBCに向けた強化試合が5日に京セラドーム大阪で行われ、西武がキューバ代表と対戦。「9番・遊撃」で出場した源田が2安打1打点に1盗塁と活躍し、チームの勝利に貢献した。
西武は2回、先頭の栗山巧が二塁打で出塁すると、続く渡辺直人が進塁打で一死三塁の得点機。初回に一死満塁の好機を生かせなかっただけに、得点がほしいところで源田が打席に入る。
追い込まれてからの4球目、低めに投じられた「フォークかツーシーム(源田)」にバットを合わせると、打球は右中間へ。栗山が生還すると、打った源田も快足を飛ばして二塁を陥れた。
◆ 開幕スタメンなら石毛以来!
しかし、試合後に西武の辻発彦監督が評価したのは、打撃ではなく3回の守備だった。
二死ながら二、三塁の形を作られると、キューバの5番グラシアルの打球は二遊間へ。センター前に抜けようかという当たりを、源田は流れるような動作で華麗に捌いて一塁アウト。好守でスタンドを沸かせた。
抜けていれば「間違いなく2点が入っていた(辻監督)」場面。守りを重視する指揮官も「源田のプレーが試合を作った」とルーキーを称える。
源田はその後の守備機会もそつなくこなし、5回にも安打を記録。すかさず盗塁を決め、走塁面でのアピールも忘れない。
中島の退団後、遊撃手のポジションで苦しんできた西武。昨季は計7選手が守るなど、なかなか一人に固定することができなかった。
実戦は始まったばかりで打撃面は未知数だが、触れ込みどおり守備と足が使えることは間違いなく、ドラ3ルーキーの開幕スタメン抜擢への期待も日に日に高まっている。
もし開幕戦のスタメンに源田の名が刻まれれば、西武の遊撃手としては1981年の石毛宏典以来で実に36年ぶりの快挙。開幕まで約1カ月…。背番号6を背負う24歳の新人に注目だ。