恐怖の8番・松田宣浩
「現時点で打順は8番、9番ですけど、調子だけを考えるとクリーンナップに匹敵する下位打線ですからね」。
『ショウアップナイタースペシャル2017 WORD BASEBALL CLASSIC 2次ラウンド日本×イスラエル 実況中継』で解説を務めた里崎智也氏が15日のイスラエル戦で話したように、8番・松田宣浩(ソフトバンク)、9番・小林誠司(巨人)が大会を通して良い働きを見せている。
6試合中4試合で8番に座る松田は、『8番・三塁』で出場した1次ラウンド初戦のキューバ戦、2点リードの5回一死一、二塁で迎えた第3打席に、レフトスタンド中段に突き刺す3ラン。8回一死二塁の第5打席ではライト前にタイムリーを放ち、この試合、4安打4打点の活躍で勝利に大きく貢献した。
2次ラウンドでも、15日のイスラエル戦、筒香嘉智(DeNA)の本塁打で先制した後、内川聖一(ソフトバンク)の四球、坂本勇人(巨人)の安打で一死一、二塁のチャンスで打席が回ってくると、レフトフェンス直撃のタイムリー二塁打。さらに8回も5番・内川のタイムリーで2点を奪い、なお二死一、二塁の場面で巡ってきた第5打席で、センター前にダメ押しのタイムリーを放った。
2試合に『8番・中堅』で出場した秋山翔吾(西武)も、2次ラウンド初戦のオランダ戦で、タイムリーと犠飛を放ち2打点を挙げるなど、第2のクリーンナップのような役割を果たしている。
ラッキーボーイの9番・小林誠司
昨季セ・リーグの規定打席到達者リーグワーストの打率.204だった小林は、6試合すべてで9番に出場し、WBCでは筒香、中田といったクリーンナップを打つ2人に負けないくらいの勝負強さを見せる。
1次ラウンド初戦のキューバ戦、犠飛で1打点を挙げると、中国戦では2点本塁打を放つ活躍ぶり。2次ラウンドに入ってからも勢いが止まらない小林は、2次ラウンド初戦のオランダ戦で一時勝ち越しとなるタイムリー、キューバ戦でも2安打1打点、さらにイスラエル戦でもタイムリー内野安打。今大会6試合に出場して、打率.444、1本塁打、6打点を記録。
この活躍に里崎氏は「頼もしいですね。見ていて、打ってくれるのではないかという期待感がある」と称賛し、「小林が打つと球場を含めて、異様な盛り上がりを見せる」と目を細める。
侍ジャパンはチーム本塁打(10本)、得点(46得点)で大会通算トップを記録しているが、下位を打つ選手たちが好調だからこそ、打線が機能しているといえそうだ。
(提供=ニッポン放送ショウアップナイター)