苦しいスタートとなった巨人・片岡
プロ野球のシーズン開幕まで残り2週間を切った。二軍では一足先に公式戦が開幕している。一軍を目指す若手だけでなく、かつてレギュラーで活躍していたベテランも二軍で汗を流す。
巨人の片岡治大がそうだ。片岡は西武時代の07年から4年連続で盗塁王、09年のWBCでは世界一の立役者となった。13年オフに巨人へFA移籍し、14年から2年連続で100試合以上出場したが、昨季はロッテからクルーズが加入したこともありベンチを温める日々が増えた。さらに、自身の故障も重なり、プロ入り後自身ワーストの32試合の出場にとどまり悔しいシーズンに終わった。
今季は前年の故障も影響しているのか、キャンプは三軍スタート。3月7日に行われた二軍対三軍戦の三軍メンバーとして出場するなど、ここまでオープン戦の出場は1試合もない。クルーズ、立岡宗一郎らと争う二塁のポジション争いからはかなり出遅れている状況だ。2月で34歳を迎えたが、15年まではレギュラーで活躍していた選手。一軍の舞台に返り咲くためにも、まずは二軍で結果を残していきたいところだ。
広島の梵は昨季無安打
今年37歳を迎える梵英心(広島)も当てはまる。梵は長年遊撃のレギュラーとして活躍していたが、近年は若手の台頭により苦しい立場にある。
特に25年ぶりにリーグ優勝した昨季は、長年守っていた遊撃のポジションに田中広輔、内野の控えも安部友裕、西川龍馬といった若手・中堅の選手がベンチに入っていたこともあり、梵はプロ入り後、自己ワーストの7試合にとどまり、安打は1本も放つことができなかった。今年も春季キャンプは二軍で迎え、ここまでオープン戦の出場はない。
その他、通算2000安打まで残り68本の福浦和也(ロッテ)、15年オフに西武からFA宣言した脇谷亮太(巨人)も二軍で調整を続けている。近年は山本昌を始め、多くのベテランがユニフォームを脱ぎ、各球団世代交代が急速に進む。二軍で汗を流すベテランも、若い選手たちにまだまだ負けない姿を見せてほしいところだ。