◆ 17日に支配下、18日に一軍昇格

 巨人の篠原慎平に思わぬ形でプロ初登板が巡ってきた。

 19日、鹿児島で行われている巨人-ヤクルトの2回戦。この試合、巨人の先発は高木勇人であったが、初回に山田哲人の鋭いライナーが体に直撃。なんとかボールを拾って一塁でアウトを取り、そこでチェンジとなったが、場内は騒然となる。

 2回表もマウンドに登り、無失点に抑えた高木であったが、さらに不幸は続く。その裏、一死一・二塁で回った打席で犠打を試みたところ、ヤクルト先発・ブキャナンの投球がバットを握った右手指付近に直撃。これが小飛球となって三塁アウト、高木は倒れ込んで走れなかったため一塁も悠々アウトとなり、併殺でチャンスを潰した。

 高木はそのままベンチ裏に下がり、高橋由伸監督から投手交代が告げられる。代わって3回表から緊急登板となったのが、17日に支配下登録を受けたばかりの篠原だった。

 2014年の育成ドラフト1位で巨人に入団した右腕は、三軍からプロのキャリアをスタート。2年目の昨季、二軍に定着して中継ぎとして好投を見せると、オフの台湾ウインターリーグでも13イニングを投げて20奪三振という活躍を見せた。

 迎えたプロ3年目の今季、4月17日に悲願の支配下登録を勝ち取ると、翌18日には一軍昇格。そして19日、ついに一軍初登板のチャンスが訪れた。

 四国ILから育成契約、そして三軍から這い上がって掴んだ夢舞台…。26歳の苦労人がチームの緊急事態に立ち上がる。

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