固まらない外野の布陣
開幕から約1カ月...。オープン戦最下位という不安の中ではじまった巨人の新シーズンは、ここまで12勝10敗。月間勝ち越しなるか、ギリギリのラインにいる。
ここまで来ても固まっていないのが、外野の編成。センターの立岡宗一郎こそ固定されつつあるものの、それ以外のところは“日替わり”状態となっているのだ。
【巨人・主な外野陣】
18試合(15試合) 長野久義 率.185 本0 点1
18試合( 2試合) 亀井義行 率.261 本0 点7
16試合( 9試合) 石川慎吾 率.243 本0 点1
15試合( 7試合) 重信慎之介 率.179 本0 点1
12試合( 8試合) 岡本和真 率.227 本0 点2
6試合 ( 3試合) 橋本 到 率.200 本0 点2
※()はスタメン出場
試合数には代打や代走での途中出場も含まれているが、主にこの7名が外野手として一軍で出場。しかし、ご覧の通りどの選手も今一歩アピールすることができていない。
“誤算”続きで窮地に
中でも最も“誤算”だったのが、長野久義の不振だろう。2010年のプロ入り以来、ずっと安定して活躍してきた男が、今やスタメンを外れるまでの不調に悩まされている。
それでも、4月22日の阪神戦で1本ヒットを放つと、翌日の試合でも4打数2安打とつづけてヒットをマーク。2試合続けて2三振を喫している点は気になるが、ようやく復調の兆しが見え始めた。
また、もうひとつの誤算といえば、FAで獲得した陽岱鋼の出遅れだ。なかなか固定できなかったセンターを埋める存在として期待がかかっていたが、キャンプ中に下半身の違和感で戦線離脱。即戦力どころか、今なおファームでの調整が続いている。
ほかにも、外野へのコンバートでレギュラー奪取を目指した岡本和真も、体調不良で二軍落ち。頭角を現してくるような若手もおらず、相手投手を見ながらの“日替わり起用”を強いられているのだ。
長野の復調か、陽岱鋼の復活か、はたまた若手選手のブレイクか...。いずれにしても、ここから上位を目指していくうえで流動的な起用になっている外野手の固定は不可欠だろう。誰がそのポジションを射止めるのか、救世主の出現が待たれる。