目を疑うスコア
現地時間8月16日(日本時間17日)、シティ・フィールドで行われたメッツ-ヤンキースの“サブウェイシリーズ”で前代未聞の選手起用が行われて話題になっている。
まずは、この日のメッツの出場成績をご覧いただこう。
【メッツ・出場成績】
(二)三二三二三二三二三二三二三二三二三 カブレラ
(左)セスペデス
(右)コンフォート
(三)二三二三二三二三二三二三二三二三二 ダーノー
(遊)ロサリオ
(一)スミス
(捕)リベラ
(投)グセルマン
投 シーワルド
打 ニモー
投 ブラッドフォード
投 スモーカー
投 ガデル
決してバグではない。「2番・二塁」で出場したカブレラと、「5番・三塁」で出場したダーノーが、実に17回も守備位置を交代していたのだ。
“謎起用”のワケ
一体なぜ、カブレラとダーノーは二塁と三塁を交互に守り続けたのだろうか…?この疑問の答えは、米ニュースサイト「News day」が報道している。
なんでも試合前の練習中に、内野手のフローレスとレイエスが相次いで負傷。試合に出場することができなくなってしまった。すると、ベンチの右投げ野手は控え捕手のダーノーしかおらず、内野はマイナー時代に一塁を2試合守っただけという男を先発させることになったのだという。
ダーノーは故障離脱中の内野手・ライトに慌てて電話をし、グラブを借りて試合に出場。相手が右打者の時はダーノーが二塁で内野手のカブレラが三塁、左打者の時はダーノーが三塁に回ってカブレラが二塁へ、ということを繰り返した。そのため、あのような珍しい記録が残ったのだった。
試合後、メッツのコリンズ監督は「ダーノーに『他の選択肢はない』と言った」と起用に到るまでの経緯を明かす。なお、珍事の主役(?)となったダーノーは「エラーはしなかったけど、試合には勝ちたかったよ」と語った。