フル回転の虎リリーフ陣が快挙
9月27日、阪神のリリーフ陣が2つのプロ野球記録を打ち立てた。
4-4の同点で迎えた11回から、ストッパーのラファエル・ドリスが登板。これでドリスの登板数が「60」に達し、今季のチームで5人目となる60試合登板に到達。4人までなら2015年の楽天、そして昨年の巨人が記録していたが、それを上回るプロ野球史上初の記録となった。
また、9回から登板した藤川球児もこの日で登板数が「50」に到達。同一シーズンに6投手が50試合以上に登板という記録も同時に樹立する、まさに記録的な1日となった。
この日は先発の秋山拓巳が序盤でつかまり、2回終了時点で0-4とリードを許す苦しい展開。それでも5回から自慢のリリーフ陣が総動員で望みを繋ぐと、打線が6回に糸井嘉男の一発などで3得点。9回にも糸井が起死回生の同点打を放ち、最終的には引き分けに持ち込んだ。
この引き分けにより、阪神はクライマックスシリーズ進出に王手。チームにとっても大きな引き分けとなった。
【阪神・リリーフ陣】
桑原謙太朗 65試(63.2回) 4勝2敗37ホールド 防1.55
岩崎 優 64試(68.2回) 4勝1敗15ホールド 防2.10
マテオ 61試(57.0回) 7勝4敗35ホールド 防2.84
高橋聡文 61試(47.2回) 6勝0敗1セーブ・20ホールド 防1.70
ドリス 60試(60.0回) 4勝4敗35セーブ・5ホールド 防2.55
藤川球児 50試(54.2回) 3勝0敗5ホールド 防2.30
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☆同一シーズンに5投手が60試合以上登板(プロ野球史上初)
☆同一シーズンに6投手が50試合以上登板(プロ野球史上初)
鷹のセットアッパーは球団記録更新
個人では、ソフトバンクの岩崎翔が球団史に名を刻んだ。
9月26日、ヤフオクドームで行われたロッテとの一戦。8回から登板した岩崎はこのマウンドが今季72試合目となり、2010年に摂津正が記録した球団記録の71試合を更新。チームのシーズン最多登板記録を塗り替えた。
この日は鈴木大地に一発を浴びて敗戦投手となってしまったものの、今季は絶対的守護神デニス・サファテに繋ぐセットアッパーとしてシーズンの半数を超える72試合に登板。まさにフル回転で優勝チームを支えた。
ちなみに、シーズン72試合の登板は歴代25位タイに相当する記録。シーズン登板数のトップ10は以下の通りだ。
【歴代シーズン登板数・トップ10】
1位 90試合 久保田智之(阪神/2007年)
2位 80試合 藤川球児(阪神/2005年)
3位 79試合 久保裕也(巨人/2010年)
3位 79試合 浅尾拓也(中日/2011年)
5位 78試合 稲尾和久(西鉄/1961年)
5位 78試合 菊地原毅(広島/2001年)
7位 77試合 福間 納(阪神/1984年)
8位 76試合 木塚敦志(横浜/2007年)
8位 76試合 青木高広(広島/2011年)
10位 75試合 稲尾和久(西鉄/1959年)
10位 75試合 ウィリアムス(阪神/2005年)
10位 75試合 武田 久(日本ハム/2006年)
10位 75試合 アッチソン(阪神/2009年)
【シーズン登板数・球団記録】
▼ パ・リーグ
ソフトバンク:岩崎翔(72試合/2017年)
西武:稲尾和久(78試合/1961年)
楽天:福山博之(69試合/2016年)
オリックス:平野佳寿(72試合/2011年)
日本ハム:武田 久(75試合/2006年)
ロッテ:益田直也(72試合/2012年)
▼ セ・リーグ
広島:菊地原毅(78試合/2001年)
阪神:久保田智之(90試合/2007年)
DeNA:木塚敦志(76試合/2007年)
巨人:久保裕也(79試合/2010年)
中日:浅尾拓也(79試合/2011年)
ヤクルト:秋吉 亮(74試合/2015年)