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ヤクルトに求められる高卒投手の育成

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9月30日の中日戦でプロ初登板を果たしたヤクルト・寺島=神宮

寺島と梅野がそれぞれ先発登板


 シーズン開幕から上位争いをすることなく最下位に沈んだヤクルト。川端慎吾、畠山和洋、雄平といた主力が離脱し、山田哲人も不振、チームも敗戦数の球団ワースト記録を更新するなど暗い話題が多かったが、シーズン終盤には高卒ルーキーの寺島成輝と梅野雄吾がそれぞれ先発を果たすなど、明るい話題も見受けられた。

 9月30日の中日戦で一軍のマウンドを踏んだ寺島は、初回から本塁打を浴びるなど3回5失点。プロの洗礼を浴びるほろ苦いデビューとなった。一方、10月1日の中日戦で2試合目の登板を果たした梅野は、初登板に比べ落ち着いており、5回2失点(自責1)で勝ち投手の権利を持って降板。リリーフ陣が逆転されたために初白星はお預けとなったが、その経験は大きな自信になったのではないだろうか。

 両投手ともに来シーズンは、2年連続で2桁勝利投手不在と低迷する先発投手陣のカンフル剤となることが期待される。 多くのファンも、原樹理や星知弥といった大卒即戦力組と高卒組の融合されたローテーションを目にしたいはず。石川雅規や館山昌平といった長年チームを支えてきたベテランとの世代交代も図らなければならない。


各球団で活躍する高卒投手たち


 そのヤクルトは、かつて石井一久、石井弘寿、五十嵐亮太(現・ソフトバンク)ら高卒入団組の投手陣がバリバリ結果を残していた。しかし、近年は野手に転向した雄平が活躍しているものの、投手として実績を残した選手は不在という状態だ。2007年高校生ドラフト1巡目において、5球団競合の末に入団した由規(当時・佐藤由規)も故障の影響で通算31勝(34敗)にとどまっている。

 他球団を見ると、優勝した広島は今村猛、中崎翔太のリリーフ陣が高卒入団組。阪神も藤浪晋太郎が苦しんでいるものの、高卒8年目の秋山拓巳がローテーションに定着し、12勝を挙げてブレイクを果たした。DeNAは田中健二朗、砂田毅樹の両左腕が中継ぎとして奮闘。Bクラスとなったものの巨人は田口麗斗が3本柱の一角にまで成長した。中日も小笠原慎之介をローテーション投手として起用し、実戦経験を多く積ませている。

 一方のパ・リーグに目を向けると、ソフトバンクは千賀滉大、岩崎翔、武田翔太と先発と中継ぎの主力が高卒組。また、西武は菊池雄星がエースに成長し、今季は苦しんだが3年目の高橋光成もいる。楽天は松井裕樹が球界を代表するクローザーとなり、昨年のドラ1右腕・藤平尚真が早くも台頭。オリックス・西勇輝、ロッテ・二木康太、そして日本ハム・大谷翔平と、各球団に高卒で入団した投手たちが、ローテや勝ちパターンの一角として活躍している。

 各球団ともに、先発、中継ぎ、抑えと役割は違えども高卒投手を育成しチームの主力として育ててきた。長期にわたってチームを強くする上では、若手投手の育成・台頭は必要不可欠。1990年代に黄金時代を築いたヤクルトも石井一久、川崎憲次郎ら高卒投手を育成し先発投手の基盤を作っていた。
 
 現在は、寺島、梅野、そして2015年ドラフト2位の高橋奎二と有望な高卒投手が控えているだけに、ひとりでも多く一軍の戦力となることを期待したい。 それが2年連続Bクラスに沈んだチームの再建にも繋がるはずだ。

【過去10年ヤクルト・高卒投手】
・2016年
1位:寺島成輝(履正社)
3位:梅野雄吾(九産大九産)

・2015年
3位:高橋奎二(龍谷大平安)
4位:日隈ジュリアス(高知中央)※自由契約

・2014年
指名なし

・2013年
5位:児山祐斗(関西)※社会人野球でプレー

・2012年
3位:田川賢吾(高知中央)※育成契約

・2011年
指名なし

・2010年
指名なし

・2009年
4位:平井諒(帝京五)

・2008年
1位:赤川克紀(宮崎商)※引退
2位:八木亮佑(享栄)※オリックスに移籍するも自由契約へ
4位:日高亮(日本文理)※ソフトバンクに移籍後引退

・2007年
1位:佐藤由規(仙台育英)
3位:山本斉(酒田南)※引退

※数字は10月2日終了時点

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