ヤクルト・小川泰弘

◆ 現役選手がゲームの能力に物申す!?

 1月6日(土)に幕張メッセで行われた「パワプロチャンピオンシップス2017 全国決勝大会」に、プロ野球12球団から代表1名ずつがゲストとして参加。トークショーやゲーム対決でイベントを盛り上げた。 

 トークショーでは、実際に『実況パワフルプロ野球』のゲームで再現されている自身の能力について、選手本人に聞いてみるという挑戦企画も。昨シーズンキャリアハイの活躍を見せた阪神・秋山拓巳は、「過大評価しすぎてますよね」と謙遜した。

 期待されながらも1ケタ台の登板数に留まっていた7年間を経て、昨季大ブレイクを果たした虎の右腕。キャリア最多の3倍超という25試合に登板を果たし、チームトップの12勝(6敗)をマーク。防御率2.99はリーグ6位という好成績だった。

 ところが、右腕は決しておごることはない。コントロールが最高評価のSになったことについても「評価してもらいすぎましたね。四球は少なかったですが、投げ分けられているわけではないので」と謙虚なコメント。『対ピンチ』の欄が上がったことも「走者を背負う機会が多かった分かな、と。特にピンチで抑えられたイメージはないですね」と笑った。

 そんな男も、こだわりを見せた能力がある。なんと“打撃”の部分だという。投手はミートやパワーは最低ランクのGが基本ながら、秋山はミート・パワーともにFという評価。ところが、MCを務めるお笑いコンビ・ますだおかだの増田英彦さんが、以前ラジオで共演した際のエピソードを紹介。「あのナゴヤドームで大きな本塁打を打ったので、もっとパワーは欲しいですよね」と語っていたことを明かした。

 「飛距離がかなり出たので」と秋山。「パワーDくらいほしいです」と笑顔でアピール。ほかではフォークの変化量を大きくすることと、打球が飛びやすくなってしまうマイナス能力『軽い球』を除去することを目標に掲げた。

 飛躍の1年を経て、真価が問われる2018年シーズン。「ローテの中心となれるように頑張る」と意気込んだ右腕の活躍なくして、目標である「優勝と日本一」はない。今年は頭から中心選手として…。開花した苦労人から目が離せない。

◆ 『ポーカーフェイス』は継続

 つづいて、ヤクルトの小川泰弘。昨季はチーム事情から中継ぎや抑えを経験するなど、苦しんだチームの中でもがいた1年だった。

 全体的な能力は横ばいからややアップ。『対ピンチ』が上がったことについては「防御率が下がった分かな、と思う」としたものの、『一発』が消えたことについては「ガンガン内角を突いていけたことが良かったと思う」と手応えを口にする。

 特徴的なところでは、表情が変わらない『ポーカーフェイス』がバッチリとゲームの方でも反映されている。ここは本人も「常に意識している」という部分であり、「本当は喜びたいところも抑えている」と告白。「勝つために大事なことだと思っているので、このままでいきたいです」と今後も続けることを宣言した。

 チームも苦しみ、自身も不調や故障で苦しんだ昨季。新シーズンに向けては「どん底から這い上がるという気持ちで」とし、「ファンの方に多くの勝ち試合を見せられるようにしたい」と力強く語った。

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