◆ 稲葉ジャパン・メンバー6名を先行発表
侍ジャパンの稲葉篤紀監督は23日、都内で「ENEOS 侍ジャパンシリーズ 2018」(3月3日・4日vs.オーストラリア代表)に挑む日本代表メンバー6名を先行発表した。
最多は昨季の日本一王者・ソフトバンクで、先行発表された6名中半数にあたる3名が選出。千賀滉大、甲斐拓也のバッテリーと柳田悠岐が選ばれた。
先発投手として唯一第1次メンバーに名を連ねた千賀は、昨年春に行われた第4回WBCで世界の強打者を相手に快刀乱麻の投球を披露。侍ジャパンから唯一大会ベストナインに選ばれた。シーズンでも自身初タイトルとなる最高勝率(.765)に輝くなど、成長著しい24歳右腕。「自分の力を出せるように、しっかり準備して試合に臨みたいです」と意気込みを語った。
捕手の甲斐は、2010年の育成ドラフト6位指名というところから這い上がった苦労人。巨大戦力の中で頭角を現し、昨季は自己最多を大幅に更新する103試合に出場を果たした。日本一に大きく貢献し、ベストナインとゴールデングラブ賞のW受賞を達成。昨年11月に行われた「ENEOS アジア プロ野球チャンピオンシップ2017」で初めて侍ジャパンの一員に選出されると、稲葉ジャパンの初采配・初優勝に貢献。指揮官の心をつかみ、連続での代表入りとなった。
◆ 実は代表と縁遠かった柳田
また、柳田は久しぶりの代表選出。今やすっかり球界を代表する選手となった男であるが、代表戦の出場はというと2015年3月11日の欧州代表戦までさかのぼる。
2015年オフに行われた「第1回WBSCプレミア12」では、最終ロースター28名に名を連ねながらも左脚の故障で代表を辞退。2016年2月の強化試合もその故障明けのため招集が見送られ、2016年10月の強化試合ではまたもメンバーには選ばれながら、今度は右肘の故障のために参加を辞退していた。昨春の第4回WBCも肘の故障明けということを考慮して招集外。毎回名前は挙がりながらも、泣く泣く見送りというケースが続いている。
このまま問題なく出場が叶えば、実に3年ぶりとなる代表戦。かつては日米野球でMVPに輝くなど、大一番でもその実力をいかんなく発揮してきた。稲葉監督も「プレースタイルすべてがお手本になる」と、大きな期待を寄せる。
「開幕前の大事な時期の実戦なので、貴重な経験として活かし、良い形でシーズン入れるようにしたいと思います」。日の丸をつけて躍動する柳田悠岐の姿を楽しみに待ちたい。