広島の連覇を支えた外野守備走塁コーチ
4年ぶりに指揮を執る小川淳司監督の下、連日10時間を超えるハードなキャンプを送っているヤクルト。練習中は選手たちの声もよく出ており、その中で“新加入”となる河田雄祐外野守備走塁コーチの声も響き渡っている。
4日の全体アップは室内練習場で行われ、野手組はその後、メイン球場でベースランニングを開始した。選手たちは打席内で「レフト前」と叫びながら一塁ベースを蹴り、二塁ベースを伺う姿勢でストップ。続いて、一塁から三塁へのランが行われたが、ここでは単純に三塁ベースへ向かうのではなく「ヒットエンドラン想定」の条件付きだった。
選手たちは盗塁の姿勢でスタートし、二塁ベース前で減速。そこで、架空である打球の状況を確認して、三塁へ向かうという練習だったが、ここで河田コーチが、「(二塁ベースは)右足で踏んでほしい」と要望。その意図について「三塁ベースへ向かうときに鋭角に入れる」と説明。選手たちは指示通りに二塁ベースを右足で踏み、勢いよく三塁へ向かった。
最後は二塁から本塁への突入。ここでは「さぁ1点取れるか取れないか!」とハッパをかけ、最終走者だった西浦直亨に対しては、本塁付近で待っていた選手たちから「滑れ!」とリクエスト。これに西浦が応えホームベースへ足から滑り込むと、スタンドの観客から拍手が沸き起こった。
その後、本塁付近に集まり、再び選手たちにアドバイスを送った河田コーチ。最後は「走塁でも攻めて行きましょう!」という言葉で締め、この日のベースランニングは幕を閉じた。
河田コーチは昨季、同じく新加入した石井琢朗打撃コーチとともに、37年ぶりとなる広島のリーグ連覇に貢献。ヤクルトでのコーチ就任に伴い、「外野守備と走塁。今までやってきたものを出し惜しみすることなく、まずは1年間、全力で頑張りたい」と抱負を語っていた。