◆ キャンプは「投手・指名打者」の振り分け
エンゼルスは現地時間6日(日本時間7日)、スプリングトレーニングに参加する招待選手19名を発表。大谷翔平はただ一人「投手・指名打者」として名簿入りした。
通常であれば「PITCHERS」「CATCHERS」「INFIELDERS」「OUTFIELDERS」で分けられるところ、大谷は「PITCHER/DH」に分類。アメリカでも“二刀流”を目指す男に対しての期待の高さが伺える。

はやくも開幕スタメンを予想するサイトも出てきており、メジャーリーグ公式サイトは大谷を「7番・指名打者」と予想。総合スポーツメディア『ブリーチャー・レポート』も大谷を「8番・指名打者」でスタメンに入れており、現時点では開幕スタメンの可能性が高いとみられている。
◆ 指名打者スタメンなら史上初
かつての日本人野手を振り返ってみると、イチローは2001年の開幕戦で「1番・右翼」でデビュー。いきなりマルチ安打をマークするなど、上々のデビューを飾っている。
青木宣親はポスティングで入札されながらも、テストを経てブルワーズに入団。2012年の開幕戦は代打で出場した。スタメン出場したのは、開幕6試合目(自身4試合目)が初。「1番・左翼」で出場し、3打数1安打だった。
現在は日本に戻って活躍している福留孝介と松井稼頭央は、メジャーの開幕戦でスタメン出場を勝ち取り、本塁打を放った2人だ。福留は9回にメジャー屈指の守護神と言われたエリック・ガニエから同点弾を放ち、松井はメジャーのルーキー史上初となる開幕戦の初球・初打席本塁打をマーク。鮮烈な印象を残した。
昨年までにメジャーリーグでプレーした日本人野手は計14名。そのうち、開幕戦でスタメン入りを果たしたのは8人だ。大谷はここに続くことができるだろうか。
また、大方の予想通りに「指名打者」でのデビューとなれば、日本人史上初のこと。打撃に特化した強打者が座るポジションだけに、日本人としてそこに名を連ねるとなれば快挙と言えるだろう。
まずはケガなくキャンプを乗り越えること。大谷の挑戦に注目だ。
【日本人野手・初スタメン時打順】
▼ イチロー(マリナーズ)
2001年・開幕戦「1番・右翼」
☆5打数2安打
▼ 新庄剛志(メッツ)
2001年・3試合目「7番・右翼」
☆4打数1安打
▼ 田口 壮(カージナルス)
2002年・62試合目「9番・中堅」
☆3打数0安打
▼ 松井秀喜(ヤンキース)
2003年・開幕戦「5番・左翼」
☆4打数1安打
▼ 松井稼頭央(メッツ)
2004年・開幕戦「1番・遊撃」
☆3打数3安打(1本塁打)
▼ 中村紀洋(ドジャース)
2005年・7試合目「7番・三塁」
☆4打数1安打
▼ 井口資仁(ホワイトソックス)
2005年・開幕戦「2番・二塁」
☆4打数0安打
▼ 城島健司(マリナーズ)
2006年・開幕戦「7番・捕手」
☆3打数1安打(1本塁打)
▼ 岩村明憲(デビルレイズ)
2007年・開幕戦「6番・三塁」
☆3打数1安打
▼ 福留孝介(カブス)
2008年・開幕戦「5番・右翼」
☆3打数3安打(1本塁打)
▼ 西岡 剛(ツインズ)
2011年・開幕戦「2番・二塁」
☆4打数1安打
▼ 青木宣親(ブルワーズ)
2012年・6試合目「1番・左翼」
☆3打数1安打
▼ 川崎宗則(マリナーズ)
2012年・4試合目「9番・遊撃」
☆4打数1安打
▼ 田中賢介(ジャイアンツ)
2013年・89試合目「2番・左翼」
☆4打数1安打
※所属は当時