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オープン戦の活躍は本当にあてにならないのか ~野手編~

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今や日本を代表するヒットメーカーになった西武・秋山翔吾(C)KYODO NEWS IMAGES

オープン戦首位打者のその後…


 開幕まで20日を切り、各球団ともに戦力の最終チェックを行う時期に差し掛かってきた。

 本番が近づくに連れて主力投手たちの出番も増えてきており、踏ん張りどころになるのが野手たち。特に開幕一軍・スタメン入りを目指す立場の若手や新戦力は、一流投手を相手に結果を残すことができるかどうかがカギになる。

 ただし、この時期よく聞かれる言葉が「オープン戦の成績はあてにならない」というもの。特に野手はレギュラー組がフル出場する機会が少なく、打率ランキングには伏兵の名前が並ぶことも珍しくない。昨日は「オープン戦の順位はあてにならない」という説を検証してみたが、今回は“個人”の活躍に注目。今回は野手編として、オープン戦首位打者のその後について調べてみた。


シーズンが始まったら別人!?


 昨年のオープン戦首位打者は、独立リーグからやってきたDeNAの新助っ人・シリアコだった。

 エリアンの故障などもあってチャンスを掴むと、17試合の出場で打率.375(56-21)、6打点の大暴れ。開幕一軍だけでなく、「5番・三塁」で開幕スタメンも勝ち取ったものの、いざシーズンが開幕すると絶不調。まるで別人のように苦しんだ。

 その後は入れ替わった先発投手のウィーランドが一軍に定着し、またシーズン途中にトレードで左腕のエスコバーがやってきたこともあり、チームが快進撃を見せた終盤戦には完全に活躍の場を失ってしまったシリアコ。開幕前は大きな期待を受けるも、1年で自由契約となった。


 その前の年は、ロッテの鈴木大地と西武の坂田遼がちょうど4割で並んだ。

 鈴木は143試合の出場で、キャリア2番目に良い打率.285をマーク。奮闘を見せたが、やや物足りなさは否めない。また、坂田は開幕スタメンを勝ち取るも年間を通じた活躍はできず、打率.245に終わっている。


首位打者から日本記録へ


 近年のオープン戦首位打者の中で最も活躍を見せた男といえば、2015年の秋山翔吾(西武)だろう。

 オープン戦で.459というハイアベレージを残すと、シーズンでも好調を維持。年間最多安打記録を更新する216安打を放つなど、記録的な活躍を見せた。

 ただし、216安打で打率.359を逃したものの、同世代の柳田悠岐(.363)にあと一歩及ばずシーズンの首位打者にはなれず。それでも、2017年に悲願の首位打者を獲得するなど、球界を代表するヒットメーカーへと成長を遂げた。


 秋山のような印象的な成功例はあるものの、ほかの年を見ると軒並み低調。オープン戦では首位打者を獲得するほど打ちまくりながら、シーズンで打率3割に達したのは秋山と2008年の稲葉篤紀、この2人だけであった。

 投手よりも「あてにならない」感が強い野手。今年のオープン戦首位打者はこんなイメージを払拭する活躍ができるか。注目だ。


近年のオープン戦首位打者

※規定打席(チーム試合数×3.1)以上

▼ 2017年
.375 シリアコ(DeNA)
[シーズン成績] 12試 率.074(27-2) 本0 点0

▼ 2016年
.400 鈴木大地(ロッテ)
[シーズン成績] 143試 率.285(501-143) 本6 点61

.400 坂田 遼(西武)
[シーズン成績] 45試 率.245(151-37) 本3 点26

▼ 2015年
.459 秋山翔吾(西武)
[シーズン成績] 143試 率.359(602-216) 本14 点55

▼ 2014年
.435 井上晴哉(ロッテ)
[シーズン成績] 36試 率.211(95-20) 本2 点7

▼ 2013年
.393 畠山和洋(ヤクルト)
[シーズン成績] 99試 率.219(360-79) 本12 点51

▼ 2012年
.403 松山竜平(広島)
[シーズン成績] 48試 率.204(137-28) 本0 点7

▼ 2011年
.441 浅村栄斗(西武)
[シーズン成績] 137試 率.268(437-117) 本9 点45

▼ 2010年
.433 G.G.佐藤
[シーズン成績] 53試 率.204(162-33) 本6 点19

▼ 2009年
.400 栗山 巧(西武)
[シーズン成績] 140試 率.267(569-152) 本12 点57

▼ 2008年
.400 稲葉篤紀(日本ハム)
[シーズン成績] 127試 率.301(448-135) 本20 点82



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